尿閉:尿意があっても出ない病気
- 尿閉とは尿閉とは、その名の通り「尿が閉じてしまう」状態を指します。つまり、膀胱には尿が溜まっているのに、尿意があっても排尿ができない状態のことです。通常、健康な状態であれば、膀胱に一定量以上の尿が溜まると、脳に信号が伝わり、尿意を感じて排尿します。しかし、様々な原因によってこの尿の排出経路が塞がったり、膀胱の収縮力が弱まったりすると、尿意があってもスムーズに排尿することができなくなります。これが尿閉です。尿閉には、尿が全く出ない状態だけでなく、尿意はあるものの、少量しか尿が出ない、尿の勢いが弱く、残尿感があるといった状態も含まれます。これらの症状は、尿閉の初期段階で現れることも多いため、注意が必要です。尿閉は、男性に多くみられる疾患です。これは、男性の場合、加齢とともに前立腺肥大症を発症しやすいためです。前立腺が肥大すると、尿道が圧迫され、尿が出にくくなるため、尿閉を引き起こしやすくなります。尿閉を放置すると、膀胱炎や腎機能障害などの合併症を引き起こす可能性もあります。そのため、尿が出にくい、残尿感があるなどの症状が現れた場合には、早めに医療機関を受診することが大切です。