寝たきり

看護技術

患者さんの清潔を保つウォッシュクロス

- ウォッシュクロスとは病気や怪我などで、お風呂に入ることが難しい患者さんの体を清潔に保つために使うタオルをウォッシュクロスと呼びます。自分で体を洗うことが難しい、寝たきりの患者さんにとって、清潔を保ち、快適に過ごしていただくために欠かせないものです。ウォッシュクロスは、「清拭タオル」とも呼ばれ、看護師や介護士が日々のケアの中で使用しています。お風呂に入れない場合でも、ウォッシュクロスを使うことで、肌を清潔に保ち、細菌の繁殖を抑え、皮膚トラブルを予防することができます。また、温罨法や冷罨法など、患部を温めたり冷やしたりする治療にも用いられます。さらに、体を拭いてあげることで、患者さんに安らぎやリラックス効果を与えることも期待できます。ウォッシュクロスは、肌触りの良い素材で、吸水性や速乾性に優れているものが適しています。また、患者さんの状態や用途に合わせて、大きさや厚さを選ぶことも大切です。例えば、顔やデリケートゾーンを拭く場合は、柔らかく小さめのものが適していますし、体を拭く場合は、大きめでしっかりとしたものが適しています。ウォッシュクロスは、患者さんのQOL(生活の質)を高める上で、とても重要な役割を担っています。患者さんが安心して快適に過ごせるよう、適切なケアを提供するために、ウォッシュクロスを正しく理解し、使いこなせるようにすることが大切です。
看護技術

寝たきりでも快適な入浴を:ハーバード浴とは

- ハーバード浴とは寝たきりなどで、自力で入浴することが難しい方でも、安全かつ快適に入浴できるように工夫された方法を、ハーバード浴と言います。この入浴方法は、アメリカのマサチューセッツ州にあるハーバード大学医学部付属病院で考案されたことから、その名が付けられました。ハーバード浴では、専用のストレッチャーを使用します。このストレッチャーは、防水加工が施されており、寝たままの状態の患者を安全に移動させることができます。まず、患者はベッドからこのストレッチャーに移されます。そして、ストレッチャーごと浴槽にゆっくりと沈められます。この時、浴槽の温度は体温に近い温度に保たれており、患者は身体への負担を最小限に抑えながら、入浴を楽しむことができます。ハーバード浴は、身体を清潔にするだけでなく、血行促進やリラックス効果も期待できます。また、温浴効果によって筋肉の緊張が和らぐため、関節の可動域の改善にも繋がると言われています。さらに、寝たきりの患者にとって、入浴は気分転換にもなり、生活の質の向上に大きく貢献します。
PAGE TOP