疥癬とは?症状と予防について解説
- 疥癬を引き起こす原因疥癬は、ヒゼンダニという、とても小さなダニが肌に寄生することで起こる皮膚の病気です。このダニは、肉眼で見るのが難しいほど小さく、皮膚の表面に存在するのではなく、肌に小さなトンネルを掘って潜り込みます。そして、そのトンネルの中で卵を産み付けて繁殖します。ヒゼンダニは、人の皮膚を栄養源として生きています。そして、ダニそのものだけでなく、ダニが産み落とす卵や糞便が、人の皮膚にアレルギー反応を引き起こします。これが、激しいかゆみを伴う赤い発疹として現れます。疥癬は、感染した人との直接的な皮膚接触によって感染します。また、感染者が使用した衣類や寝具などを介して、間接的に感染することもあります。そのため、家族間や共同生活をする人々の間で流行しやすく、特に高齢者施設や保育園などでは集団感染が起こる可能性があります。疥癬は、適切な治療を行えば治癒する病気です。ただし、強い痒みがあるため、皮膚を掻きむしってしまうことで症状が悪化したり、細菌感染を起こしたりすることもあります。そのため、早期に医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。