結核予防の切り札:BCGワクチン
結核は、結核菌という細菌によって引き起こされる感染症です。主に肺に感染しますが、リンパ節や骨、脳など、体の様々な場所に病巣を作ることもあります。症状としては、咳や痰、微熱などが挙げられます。初期症状は風邪に似ており、自覚症状が少ない場合もあるため、感染に気付かない場合もあります。
結核は、適切な治療を行えば治癒する病気です。しかし、治療が遅れたり、中断したりすると、症状が悪化し、呼吸困難や胸痛、血痰などが現れることがあります。さらに重症化すると、呼吸不全や心臓への負担増加など、命に関わる合併症を引き起こす可能性もあります。
BCGワクチンは、この結核を予防するために開発されたワクチンです。日本では、生後1歳未満の乳幼児に接種することが推奨されています。BCGワクチンは、結核菌に対する免疫を体内に作り出すことで、発病のリスクを減らし、重症化を防ぐ効果が期待できます。
結核は、空気感染によって人から人に感染します。感染者の咳やくしゃみ、会話などによって空気中に飛び散った結核菌を吸い込むことで感染します。感染を防ぐためには、咳エチケットを徹底することや、換気をこまめに行うなど、日常生活の中で予防対策を心がけることが重要です。