子宮内膜症

産婦人科

低用量ピル: 避妊以外の使い方

- 低用量ピルってどんな薬?低用量ピルは、女性の体内で作られる女性ホルモンと似た成分を、ごく少量だけ含んだお薬です。毎日決まった時間に飲むことで、体の中の女性ホルモンの量を調整し、主に避妊を目的として使われます。ピルと聞くと、「避妊薬」というイメージが強いかもしれません。しかし、低用量ピルは単に妊娠を防ぐだけでなく、月経痛や月経不順の改善、PMS(月経前症候群)の症状緩和など、女性にとって嬉しい効果も期待できます。低用量ピルは、医師の処方が必要な薬です。自己判断で使用せず、まずは産婦人科を受診し、医師に相談してみましょう。医師の診察と指導のもと、正しく服用することで、より安心して低用量ピルの効果を実感できます。
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子宮内膜症: 女性の体と心に影を落とす病気

- 子宮内膜症とは子宮内膜症は、本来子宮の内側を覆っている子宮内膜に似た組織が、子宮以外の場所で発生・増殖してしまう病気です。月経時に、この子宮内膜に似た組織からも出血が起こりますが、本来の子宮内膜のように体外へ排出する経路がないため、周囲の組織に炎症や癒着を引き起こし、強い月経痛や性交痛、不妊などの原因となることがあります。子宮内膜症は10代から40代の女性の約10人に1人が罹患すると言われており、決して稀な病気ではありません。子宮内膜症の発生原因は完全には解明されていませんが、月経時に排出される経血が卵管を通って卵巣や腹膜など子宮の外へ逆流してしまう「子宮内膜症逆流説」が最も有力な説とされています。子宮内膜症は、卵巣や腹膜、子宮と直腸の間など、子宮周辺の臓器に発生することが多いですが、膀胱や腸など、子宮から離れた場所に発生することもあります。症状は発生場所や重症度によって異なり、痛みを感じない場合もあれば、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みを感じる場合もあります。子宮内膜症は放置すると症状が悪化したり、不妊のリスクが高まったりする可能性があります。そのため、月経痛が重い、性交痛がある、なかなか妊娠できないなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
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沈黙の脅威、チョコレート嚢胞とは?

- チョコレート嚢胞の正体 チョコレート嚢胞とは、子宮内膜症が原因で起こる卵巣の病気です。 通常、子宮の内側だけに存在するはずの子宮内膜組織が、何らかの理由で卵巣にまで達し、そこで増殖してしまうことがあります。 子宮内膜組織は、本来は子宮の内側にあり、月経周期に合わせて厚くなったり、剥がれ落ちたりを繰り返しています。そして、剥がれ落ちた子宮内膜組織は、月経血として体外に排出されます。 ところが、卵巣で子宮内膜組織が増殖してしまうと、月経周期の影響を受けて卵巣の中でも出血を繰り返すようになります。 このとき、卵巣は体外に血液を排出する出口が無いため、古い血液が卵巣内に溜まってしまいます。 そして、溜まった古い血液は時間の経過とともに黒っぽく変色し、まるでチョコレートのような色をした嚢胞を形成します。これが「チョコレート嚢胞」と呼ばれる所以です。 チョコレート嚢胞は、多くの場合、月経痛の増強や性交渉時の痛み、排便痛などを引き起こします。 また、症状が進行すると、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みを感じることもあります。 さらに、卵巣の機能を低下させ、不妊の原因となる可能性も指摘されています。
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低用量ピルの多様な役割

- 低用量ピルとは低用量ピルは、女性の体内で自然に分泌されるホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを、ごく微量だけ含んだ飲み薬です。主な目的は避妊で、毎日決まった時間に服用することで、高い確率で妊娠を避けることができます。従来のピルに比べてホルモンの量がかなり抑えられているため、吐き気や頭痛、乳房の張りといった副作用が少なくなっています。これは低用量ピルの大きなメリットと言えるでしょう。また、月経周期を整えたり、月経痛や月経量を軽減する効果も期待できます。低用量ピルは医師の処方が必要な薬です。自己判断で服用することは大変危険なので、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。医師は、問診や診察を通して、その人に合った種類のピルを選択し、服用方法や注意点などを丁寧に説明してくれます。
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