失明

目・眼科

糖尿病と目の合併症:糖尿病網膜症

- 糖尿病網膜症とは 糖尿病網膜症は、高血糖状態が長く続くことで発症する病気です。体内にある糖分は、通常、インスリンというホルモンの働きによってエネルギーに変換され、全身の細胞に行き渡ります。しかし、糖尿病の患者さんの場合、インスリンの分泌量が少なかったり、インスリンがうまく働かなかったりするため、血液中に糖分が過剰に存在する高血糖状態になってしまいます。 この高血糖状態が続くと、眼球の奥にある網膜という組織の血管が傷ついてしまいます。網膜は、カメラに例えるとフィルムの役割を果たす重要な組織です。外界から入ってきた光を感じて、それを電気信号に変換し、視神経を通して脳に視覚情報を送る役割を担っています。 この網膜に異常が生じると、視覚に様々な影響が出ます。初期段階では、物が歪んで見えたり、視界の中央がぼやけたりするなどの症状が現れます。さらに症状が進行すると、視力が低下し、最悪の場合、失明に至ることもあります。 糖尿病網膜症は、失明原因の上位に位置する病気です。早期発見、早期治療が非常に重要になりますので、糖尿病と診断された方は、定期的に眼科を受診し、網膜の状態を検査するようにしてください。
循環器

巨細胞性動脈炎:知っておきたい血管の病気

- 巨細胞性動脈炎とは巨細胞性動脈炎は、体の比較的大きな動脈に炎症が起こる病気です。炎症によって動脈の壁が厚く硬くなるため、血液の流れが悪くなったり、血管が狭くなったりすることがあります。この病気は、特に頭部や首の動脈に発生しやすく、こめかみ付近を通る側頭動脈や、目に血液を送る眼動脈が影響を受けやすいとされています。そのため、放置すると失明の危険性もある病気です。 巨細胞性動脈炎の主な症状としては、激しい頭痛、こめかみの痛み、視力障害などがあります。また、発熱、倦怠感、食欲不振、体重減少などの全身症状が現れることもあります。 原因は明らかになっていませんが、免疫の異常が関わっていると考えられています。高齢者に多くみられ、特に50歳以上の女性に多い病気です。早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。治療は通常、ステロイド薬を用いて炎症を抑えます。早期に治療を開始することで、症状の改善や重症化の予防が期待できます。
PAGE TOP