血管の危険!塞栓症とは?
私たちの体の中には、まるで網の目のように張り巡らされた血管があり、血液が体内をくまなく巡っています。この血液は、生命維持に欠かせない酸素や栄養を体の隅々まで運び届ける役割を担っています。しかし、何らかの原因でこの血管が詰まってしまうことがあります。その結果、血液が行き渡らなくなった組織は酸素や栄養が不足し、深刻な状態に陥ってしまうのです。
では、一体何が血管を詰まらせてしまうのでしょうか?血管を塞いでしまう物質を塞栓子と呼びますが、その正体は様々です。
最も一般的な塞栓子は、血液の塊である血栓です。血管が傷ついたり、血流が悪くなったりすると、血液が固まって血栓ができやすくなります。この血栓が血管から剥がれて流れ出し、細い血管に詰まってしまうことがあります。
また、悪性腫瘍の一部が剥がれ落ち、血流に乗って別の場所に運ばれて血管を詰まらせることもあります。さらに、脂肪や空気なども塞栓子となることがあります。例えば、骨折をした際に骨髄中の脂肪が血管に入り込んだり、医療ミスで血管内に空気が入ってしまったりすることがあります。
このように、血管を塞ぐ原因は多岐に渡り、命に関わる危険性も孕んでいます。日頃から血管の健康を意識し、血流を良好に保つことが重要です。