病気の経過: 亜急性期とは
病気は、その経過の中で様々に姿を変えます。発症直後のように症状が激しく、生命の危険を伴う場合もあれば、時間とともにその勢いを弱め、穏やかな経過をたどる場合もあります。このように変化に富んだ病気の経過を段階的に表す言葉の一つに、「急性期」があります。これは、病気の始まりを示す時期であり、激しい症状に悩まされることが多く見られます。
急性期を乗り越えると、病気は次の段階へと進みます。それが「亜急性期」と呼ばれる時期です。この時期に入ると、それまで猛威を振るっていた病気の勢いは衰え、症状は落ち着きを見せ始めます。呼吸や脈拍などの変化に代表されるように、生命活動の乱れも落ち着きを取り戻し、身体的な安定が図られるようになります。
しかし、症状が落ち着いてきたからといって、油断は禁物です。亜急性期は、病気そのものから解放された時期ではありません。むしろ、この時期の過ごし方によって、その後の回復具合が大きく左右される、非常に重要な時期といえます。急性期に受けたダメージからの回復を目指し、再び社会生活を送るために必要な力を養うためには、この時期に集中的なリハビリテーションに取り組むことが重要となります。安静を保ちながら、身体機能の回復を促すリハビリテーションに積極的に取り組むことで、日常生活へのスムーズな復帰を目指します。