音声治療の最先端:ラリンゴマイクロサージェリー
- 声帯病変に光明を人は誰でも呼吸をし、話すことで日々を過ごしています。これらに欠かせない器官である「声帯」ですが、酷使や加齢、喫煙などの影響により、様々な病気を患ってしまうことがあります。声帯に生じる病気には、声帯結節や声帯ポリープなどがあり、これらを総称して「声帯病変」と呼びます。声帯病変になると、声のかすれや喉の違和感、声の出しにくさなどの症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。このような声帯病変の治療法として注目されているのが、「ラリンゴマイクロサージェリー」と呼ばれる喉頭顕微鏡下手術です。これは、耳鼻咽喉科領域における最先端の治療法の一つであり、顕微鏡を用いて声帯を拡大することで、より精密な手術が可能となります。従来の手術では、病変だけでなく周囲の健康な組織も大きく切除する必要がありましたが、ラリンゴマイクロサージェリーでは、病変のみをピンポイントで切除することができるため、術後の声や発声機能への影響を抑え、患者さんの負担を軽減することが期待できます。ラリンゴマイクロサージェリーは、声帯結節や声帯ポリープ以外にも、声帯腫瘍や声帯麻痺など、様々な声帯病変の治療に用いられます。また、手術は全身麻酔下で行われることが多く、患者さんは痛みを感じることなく治療を受けることができます。もし、声のかすれや喉の違和感など、声帯病変が疑われる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、専門医に相談することをお勧めします。