咽頭扁桃

耳鼻科

アデノイド:小児期に腫大しやすい組織

- アデノイドの位置と役割 アデノイドは、鼻の奥、喉の入り口の上壁に位置するリンパ組織の塊です。ちょうど口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)の上あたりに位置し、鼻から吸い込んだ空気の通り道に存在しています。 アデノイドは、扁桃腺や口蓋扁桃と同じように、リンパ組織が集まってできています。リンパ組織は、体中に張り巡らされた免疫システムの一部であり、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る重要な役割を担っています。 アデノイドは、鼻から吸い込んだ空気中のウイルスや細菌をキャッチし、免疫反応を引き起こすことで、体を守る役割を担っています。具体的には、アデノイドに侵入してきた病原体に対して、リンパ球などの免疫細胞が攻撃をしかけ、排除しようとします。 このようにアデノイドは、外部から侵入してくる病原体を最初に感知し、撃退するための最前線の防御壁として機能しているのです。 なお、アデノイドは乳幼児期に最も大きく発達し、思春期以降は徐々に縮小していきます。そのため、大人になるとほとんど目立たなくなる場合も多いです。
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アデノイド顔貌:その特徴と影響

- アデノイド顔貌とは?アデノイド顔貌とは、鼻の奥にある咽頭扁桃という部分が大きくなることで、特有の顔つきになってしまうことを指します。 咽頭扁桃は、鼻から吸い込んだ空気の中にある、体に悪いばい菌やウイルスを退治してくれる、いわば体の門番のような役割をしています。しかし、アレルギー反応を起こしたり、何度も風邪をひいたりすることで、この門番である咽頭扁桃が大きくなってしまうことがあります。特に小さいお子様の場合、咽頭扁桃が大きくなると、鼻から息をするための通路が狭くなってしまいます。すると、鼻で息をするのが苦しくなり、口で息をすることが多くなります。その結果、口が常に開いた状態になり、あごが下がってくる、上唇がめくれてしまう、歯並びが悪くなる、といった特徴的な顔つきになってしまいます。これがアデノイド顔貌と呼ばれるものです。アデノイド顔貌は、見た目だけの問題ではありません。鼻呼吸がうまくできないことで、いびきをかいたり、睡眠中に呼吸が止まってしまったりするなど、睡眠にも影響を及ぼします。さらに、集中力の低下や成長の遅れにもつながる可能性があります。そのため、アデノイド顔貌の特徴が見られる場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
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