咽頭

耳鼻科

アデノイド:小児期に腫大しやすい組織

- アデノイドの位置と役割 アデノイドは、鼻の奥、喉の入り口の上壁に位置するリンパ組織の塊です。ちょうど口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)の上あたりに位置し、鼻から吸い込んだ空気の通り道に存在しています。 アデノイドは、扁桃腺や口蓋扁桃と同じように、リンパ組織が集まってできています。リンパ組織は、体中に張り巡らされた免疫システムの一部であり、細菌やウイルスなどの病原体から体を守る重要な役割を担っています。 アデノイドは、鼻から吸い込んだ空気中のウイルスや細菌をキャッチし、免疫反応を引き起こすことで、体を守る役割を担っています。具体的には、アデノイドに侵入してきた病原体に対して、リンパ球などの免疫細胞が攻撃をしかけ、排除しようとします。 このようにアデノイドは、外部から侵入してくる病原体を最初に感知し、撃退するための最前線の防御壁として機能しているのです。 なお、アデノイドは乳幼児期に最も大きく発達し、思春期以降は徐々に縮小していきます。そのため、大人になるとほとんど目立たなくなる場合も多いです。
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咽頭:呼吸と消化の交差点

- 咽頭の位置と構造咽頭は、頭蓋骨の底部から、およそ首の骨の6番目にあたる第6頸椎の高さまで続く、長さ約12cmの管状の器官です。その壁は筋肉でできており、食べ物を飲み込むなどの動きに関わっています。形は漏斗を逆さにしたような形で、上の方は広がっていて、下に行くにつれて狭くなっていきます。咽頭は、鼻の奥にあたる鼻腔と、口の奥にあたる口腔の後ろ側に位置しています。そして、下は喉頭と食道につながることで、呼吸と食事という二つの重要な役割を担っています。鼻で吸い込んだ空気は、鼻腔を通って咽頭を通り、喉頭から気管へと送られます。一方、口から入った食べ物は、口腔から咽頭を通り、食道へと送られます。このように、咽頭は空気と食物の共通の通路となっているため、誤って食べ物が気管に入ってしまう誤嚥(ごえん)が起こることがあります。咽頭は、その上部から上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つに分けられます。上咽頭は鼻腔の奥に位置し、中咽頭は口腔の奥に位置します。下咽頭は喉頭と食道の入り口に位置し、食物と空気の通り道を分ける重要な役割を担っています。
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