厄介なしゃっくりの謎に迫る
誰でも経験したことがある、あの「ヒック、ヒック」という特徴的な音。それが「しゃっくり」です。医学用語では「吃逆(きつぎゃく)」とも呼ばれています。このしゃっくりは、呼吸をする時に起こる、一時的な痙攣です。
一体なぜ、このような現象が起こるのでしょうか?
しゃっくりは、私たちの身体の中にある、呼吸に関わる筋肉の動きが深く関係しています。呼吸をするとき、肺の下にドーム状に広がっている横隔膜という筋肉が上下に動きます。この横隔膜を始めとする呼吸筋が、私たちの意思とは無関係に、急に縮んでしまうのです。同時に、声帯も瞬間的に閉じてしまいます。この横隔膜の急な収縮と声帯の閉鎖が組み合わさることで、「ヒック、ヒック」という音が出てしまうのです。
まるで、私たちの身体が、意識とは別に、短い呼吸のいたずらを繰り返しているかのようです。