呼吸困難

呼吸器

息苦しさを感じたら?:息切れの基礎知識

- 息切れとは息切れは、呼吸をする際にスムーズに空気を吸ったり吐いたりすることができず、苦しさや不快感を伴う状態を指します。医学用語では「呼吸困難」とも呼ばれます。安静時に息切れを感じることもあれば、階段の上り下りや運動など、身体を動かした際に特に強く自覚されることもあります。息切れの原因は実に様々です。激しい運動の後や、高地に登った時などに一時的に息切れが起こることもありますが、持続する息切れは、呼吸器や循環系の病気のサインである可能性も考えられます。例えば、肺の病気である喘息や肺炎、心臓の病気である心不全などが挙げられます。その他、貧血や肥満なども息切れの原因となることがあります。息切れの感じ方には個人差があり、「息苦しい」「空気が吸えない」「胸が締め付けられる」「喉が詰まる」など、人によって表現が異なる点も特徴です。また、息切れに伴って、動悸やめまい、顔面蒼白、冷汗などの症状が現れることもあります。息切れを自覚したら、まずはその原因を探ることが重要です。症状が軽い場合でも、特に原因不明の息切れが続く場合には、自己判断せずに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
耳鼻科

舌根沈下:睡眠時無呼吸症候群との関係

- 舌根沈下とは舌は食べ物を噛み砕いたり、飲み込んだりする際に重要な役割を果たすと同時に、言葉を発する上でも欠かせない器官です。この舌の付け根の部分を舌根と呼びますが、この舌根が重力によって喉の奥にある咽頭に沈み込んでしまうことを舌根沈下と呼びます。舌根沈下が起こると、空気の通り道である気道が狭くなったり、場合によっては完全に塞がってしまったりします。特に睡眠中は、筋肉が弛緩して舌が喉の方に落ち込みやすくなるため、舌根沈下は睡眠中に起こりやすいという特徴があります。この舌根沈下は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主要な原因の一つとして知られています。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まってしまう病気で、日中の強い眠気や集中力の低下などを引き起こすだけでなく、高血圧や心臓病、脳血管障害などのリスクを高める危険性も孕んでいます。舌根沈下の原因は、舌を支えている筋肉の緊張が低下することにあります。加齢に伴い筋肉量が減少していくことは自然な流れですが、肥満も舌周りの筋肉量低下や脂肪蓄積に繋がり、舌根沈下のリスクを高めます。また、生まれつき顎の骨格が小さい方は、舌が収まるスペースが狭いため、舌根沈下を起こしやすくなる傾向があります。
呼吸器

息切れ:その原因と対処法

息切れとは 息切れは、呼吸が速くなったり、浅くなったり、息苦しさを感じたりする状態を指します。まるで十分に空気を吸い込めない、または肺に十分な酸素を取り込めないように感じることがあります。激しい運動をした後などには、誰でも一時的に息切れを感じることがあります。これは自然な体の反応です。しかし、安静時や軽い運動の後でも息切れが続く場合は、体の中で何かしらの病気が隠れているサインである可能性があります。このような息切れは決して軽く見てはいけません。 息切れの原因は様々です。例えば、心臓や肺の病気が挙げられます。心臓は体全体に血液を送り出すポンプの役割を、肺は酸素を取り込み二酸化炭素を排出する役割を担っています。これらの臓器に異常があると、体に十分な酸素が行き渡らなくなり、息切れが生じます。 また、貧血も息切れの原因となります。貧血とは、血液中の赤血球が減少した状態です。赤血球は体中に酸素を運ぶ役割を担っているため、貧血になると酸素不足に陥り、息切れを引き起こします。 その他、肥満や運動不足、精神的なストレスなども息切れの原因となります。肥満は心臓や肺に負担をかけ、運動不足は心肺機能を低下させます。また、ストレスは呼吸を浅くする原因となります。 息切れを感じたら、まずは医療機関を受診し、原因を突き止めることが重要です。自己判断で放置せずに、医師の診断と適切な治療を受けるようにしましょう。
耳鼻科

犬吠様咳嗽:その特徴と注意点

- 特徴的な咳 「犬吠様咳嗽」と呼ばれる咳は、その名の通り、まるで犬が吠えているかのようなガラガラとした乾いた咳が特徴です。これは、気道の炎症によって空気の通り道が狭くなっているために生じます。 咳込むと呼吸が苦しくなることもあり、呼吸をするたびにゼーゼーと音がする場合もあります。これは、狭くなった気道を空気が無理やり通ろうとする際に発生する音です。 多くの場合、夜から朝にかけて症状が強くなる傾向が見られます。これは、夜間は気温が下がり、空気が乾燥しやすくなるため、気道が刺激されやすくなるためと考えられます。 犬吠様咳嗽は、特に小さなお子さんによく見られる症状です。もし、お子様からこのような咳が聞こえた場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。
呼吸器

息切れ:その原因と対処法

- 息切れとは息切れは、呼吸が速くなったり、浅くなったり、息苦しさを感じたりする状態を指します。まるで空気が薄い場所にいて、十分に息が吸えないような感覚に襲われることもあります。このような状態は、激しい運動の後や、階段を上った後など、一時的に起こることがあります。これは、体が多くの酸素を必要とするためであり、一時的に呼吸が追いつかなくなることで起こります。しかし、息切れの中には、病気のサインである場合もあります。例えば、心臓病、肺の病気、貧血などが原因で息切れが起こることがあります。これらの病気の場合、息切れは安静時や軽い運動の後にも現れることがあります。また、息切れ以外にも、胸の痛み、動悸、めまい、顔面蒼白などの症状を伴うこともあります。息切れは、日常生活で多くの人が経験するありふれた症状ですが、その原因は様々です。そのため、息切れが続く場合や、強い息切れを感じた場合、気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
呼吸器

苦痛のサイン:呻吟呼吸について

- 呻吟とは呻吟とは、苦痛や辛さのために、思わず口から洩れ出てしまう声のことです。そして、その声そのものを指す言葉でもあります。私たちは、体に痛みを感じたり、精神的に苦しい状況に置かれたりした時、あるいは、極度の緊張や不安にさいなまれている時などに、無意識のうちに呻吟してしまうことがあります。 呻吟は、人間が生まれながらにして持っている、本能的な反応の一つであると考えられています。言葉を発することができない赤ちゃんでも、お腹が空いたり、痛みを感じたりすると、泣き声とは異なる、苦しそうな声を上げます。これは、周囲に自分の不快な状態を伝えようとする、原始的なコミュニケーションの手段であると言えるでしょう。 大人になっても、病気や怪我を負った時、激しい運動をして体がきつい時、精神的に追い詰められている時など、様々な場面で呻吟が見られます。時には、自分では意識していないうちに呻吟が漏れていることもあり、無意識のうちに自分の置かれている状況を周囲に伝えていると言えるかもしれません。
呼吸器

気管支喘息:息苦しさの原因と治療

- 気管支喘息とは気管支喘息は、空気の通り道である気道に慢性的な炎症が起こる病気です。この炎症は、まるで気道が腫れてしまったような状態を引き起こし、空気の通り道を狭くしてしまいます。その結果、呼吸が困難になり、息苦しさを感じるようになります。気管支喘息の代表的な症状は、発作的に起こる息苦しさです。これは、気道の周りの筋肉が痙攣し、さらに気道が狭くなるために起こります。激しい咳や「ヒューヒュー」と音がする喘鳴を伴うこともあります。これらの症状は、風邪やタバコの煙、ダニや花粉などのアレルゲン、運動、気候の変化など、様々な要因によって引き起こされます。日本では、約500万人もの人が気管支喘息を患っているとされており、決して珍しい病気ではありません。適切な治療や自己管理を行うことで、症状をコントロールし、日常生活を問題なく送ることができます。
看護技術

命を守る吸引:サクションとは?

- サクションの定義サクションとは、口や鼻、気管内に溜まった痰や異物を、管を用いて吸引し取り除く医療行為のことを指します。 これは、呼吸器系の病気や怪我、手術後などにより、自力で痰を吐き出すことが難しい場合に、気道を確保し呼吸を楽にするために行われます。具体的には、細い管を鼻や口から挿入し、気管まで到達させます。そして、この管に接続された吸引器を用いて、痰や異物を体外へと吸い出します。 サクションは、肺炎や気管支炎、肺気腫などの呼吸器疾患、意識障害、神経筋疾患、手術後などに広く行われています。サクションは、患者さんの苦痛を和らげ、呼吸状態を改善するために重要な医療行為です。しかし、一方で、鼻腔粘膜の損傷や出血、不整脈、低酸素血症などのリスクも伴います。そのため、サクションを行う際には、患者さんの状態を適切に観察しながら、慎重に実施する必要があります。
看護技術

命を守る吸引:サクションとは?

- サクションとはサクションとは、呼吸器に溜まった痰や異物を除去するために、口や鼻から細い管を入れて吸い出す医療行為です。 これは、自力で痰を出すことが難しい患者さん、例えば意識障害がある場合や呼吸困難に陥っている場合などに用いられます。サクションに用いる管は、カテーテルと呼ばれる柔らかく、体への負担が少ない素材で作られています。カテーテルの先端は、患者さんの状態に合わせて、鼻腔用、口腔用、気管切開孔用など、様々な種類があります。吸引する際には、患者さんの苦痛を最小限にするため、あらかじめ鼻腔や口腔にゼリー状の麻酔薬を塗布したり、吸引の強さや時間を調整したりするなどの配慮が必要です。サクションは、肺炎などの呼吸器合併症を予防するために、非常に重要な医療行為です。しかし、一方で、気道粘膜を傷つけたり、感染症を引き起こしたりするリスクも伴います。そのため、サクションは医師や看護師などの医療従事者が、患者さんの状態を適切に判断した上で、慎重に実施する必要があります。
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