肺炎球菌:身近に潜む脅威
- 肺炎球菌とは肺炎球菌は、私達の身の回りにごく普通に存在している細菌です。普段は、健康な人の鼻や喉などに住み着いていて、特に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、病気や疲労、ストレスなどによって免疫力が低下すると、この肺炎球菌が体内で増殖し、様々な病気を引き起こすことがあります。肺炎球菌は、その名前から肺炎の原因菌としてよく知られていますが、肺炎以外にも、髄膜炎や敗血症といった命に関わる重い病気の原因となることもあります。髄膜炎は、脳や脊髄を包む髄膜に炎症が起こる病気で、高熱や頭痛、嘔吐などの症状が現れます。敗血症は、細菌が血液中に侵入し、全身に炎症が広がる病気で、発熱や意識障害、ショック状態などを引き起こし、死に至ることもあります。このように、肺炎球菌感染症は、決して軽視できない病気です。特に、高齢者や乳幼児、基礎疾患のある方などは、肺炎球菌による重症化リスクが高いため注意が必要です。肺炎球菌感染症から身を守るためには、普段から手洗いとうがいを徹底し、バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、免疫力を高めておくことが重要です。また、肺炎球菌ワクチンの接種も有効な予防策となります。