受精卵

産婦人科

命の根付き:着床の神秘

新しい命の誕生は、卵子と精子が出会い、一つの細胞になることから始まります。この神秘的な結合によって誕生した受精卵は、母親の体内で育まれます。母親の卵巣から排卵された卵子は、卵管と呼ばれる管の中をゆっくりと移動します。一方、父親から受け継いだ精子は、子宮から卵管へと長い道のりを泳ぎ進み、卵子との出会いを待ちわびています。 そして、運命的な瞬間が訪れます。数億もの精子の中から、たった一つの精子が卵子の壁を突破し、融合を果たします。この瞬間、新しい生命である受精卵が誕生するのです。受精卵は、直径わずか0.1ミリメートルほどの小さな存在ですが、すでに両親の遺伝情報を受け継いでいます。 受精卵は、卵管の中をゆっくりと移動しながら、細胞分裂を繰り返していきます。最初は2つ、4つと倍々に分裂し、やがて桑の実のような形になります。そして、受精から約一週間後、受精卵は子宮へとたどり着き、子宮内膜に着床します。この瞬間から、受精卵は胎児と呼ばれる新たな段階へと進み、母体からの栄養供給を受けながら、成長を続けていくのです。
PAGE TOP