厚生労働省

その他

医療費を決める中医協とは?

私たちは病院や診療所で診察を受けたり、薬をもらったりすると、医療費を支払います。この医療費は、勝手に決められているわけではなく、国によって定められた基準に基づいて計算されています。 この基準のことを「診療報酬」といいます。診療報酬は、医療行為や薬剤の種類ごとに細かく決められており、例えば、風邪の診察、レントゲン撮影、薬の処方など、それぞれに決められた点数があります。そして、この点数を合計したものが、私たちが支払う医療費の基礎となります。 診療報酬は、医療の進歩や物価の変動などを考慮して、2年に1回見直されます。この見直しは、医療機関、患者、保険者などの代表者で構成される「中央社会保険医療協議会」、通称「中医協」で行われます。中医協では、医療費の抑制と医療の質の向上を両立させることを目指し、活発な議論が交わされます。 このように、医療費は複雑な仕組みで決められていますが、これは、誰もが必要な時に適切な医療を公平に受けられるようにするためです。
その他

医療費助成の対象となる病気:指定難病

- 指定難病とは 指定難病とは、簡単に言うと国が「これは治療が大変で、患者さんの負担が大きすぎる病気だ」と認めた病気のことです。具体的には、厚生労働大臣が指定した特定の難病を指します。 では、どんな病気が「難病」とされるのでしょうか?難病の特徴は、主に三つあります。 一つ目は、病気の原因や発症の仕組みが、まだはっきりと解明されていないことです。原因が分からなければ、根本的な治療法を見つけるのが難しいのは想像に難しくないでしょう。 二つ目は、有効な治療法が確立されていないことです。病気によっては、症状を和らげる治療法はあっても、病気を完全に治す方法が見つかっていない場合があります。 そして三つ目は、長期間にわたる治療や療養が必要となることです。治療費や介護の費用など、長期間にわたる治療や療養には、経済的な負担が大きくなってしまうという側面があります。 これらの特徴を持つ難病は、患者さんやその家族にとって、肉体的にも精神的にも、そして経済的にも大きな負担となってしまいます。 そこで、国は指定難病に対して医療費助成制度を設け、患者さんの経済的な負担を少しでも軽くする取り組みを行っています。健康保険証とは別に、難病患者さんのための医療受給者証を交付し、医療費の一部を公費で負担することで、患者さんの治療と生活を支援しています。
その他

難病とともに生きる:難病対策の概要

- 難病対策とは難病とは、原因不明や治療法が確立していない、完治が困難な病気のことを指します。これらの病気は、患者さん本人だけでなく、その家族や周囲の人々にも、精神的、経済的、社会的に大きな負担をかける可能性があります。そこで、国は厚生労働省を中心に、難病を持つ方々に対する様々な対策を講じています。これを難病対策と呼びます。 難病対策の目的は、患者さんが安心して治療を受け、日常生活を送れるように支援することです。具体的には、医療費助成や生活支援、就労支援、相談窓口の設置など、多岐にわたる取り組みが行われています。 医療費助成は、高額になりがちな医療費の負担を軽減することで、患者さんが経済的な不安を抱えずに治療に専念できるよう支援する制度です。また、生活支援としては、日常生活で介護が必要な方への訪問介護サービスや、住宅改修費用への助成などがあります。 さらに、就労支援では、病気のために仕事を辞めざるを得なかった方や、就職活動に困難を抱える方に対して、職業訓練や就職先の紹介などのサポートを行っています。 これらの対策と並行して、患者さんやその家族が抱える悩みや不安を解消するために、相談窓口も設置されています。相談員は、専門知識を持ったスタッフが対応し、医療機関や福祉サービスなどの情報提供や、具体的な問題解決に向けたアドバイスを行っています。 難病対策は、患者さんとその家族が安心して暮らせる社会を実現するために、今後も継続的に発展していくべき重要な取り組みです。
PAGE TOP