卵管妊娠

産婦人科

異所性妊娠:子宮の外に宿る命の危機

- 異所性妊娠とは妊娠は、本来子宮内膜に受精卵が着床することで成立します。しかし、何らかの原因で受精卵が子宮腔以外の場所で着床してしまう場合があります。このような妊娠を「異所性妊娠」と呼びます。異所性妊娠の多くは、卵管に着床する「卵管妊娠」です。卵管は、卵巣から排卵された卵子と精子が受精する場所であり、受精卵が子宮へと移動する経路でもあります。しかし、卵管の炎症や癒着、構造的な問題などがあると、受精卵が子宮まで到達できずに卵管内で着床してしまうことがあります。卵管以外の場所、例えば卵巣や腹腔内などに受精卵が着床することもあります。卵巣妊娠は、卵巣内で受精卵が成長してしまう非常に稀なケースです。腹腔内妊娠は、受精卵が卵管からこぼれ落ちたり、卵管妊娠が破裂したりすることで、腹腔内で着床してしまう状態を指します。異所性妊娠は、母体にとって非常に危険な状態です。妊娠が進むにつれて、着床した組織が成長し、周囲の組織を圧迫したり、破裂したりする可能性があります。その結果、大量出血や激しい腹痛を引き起こし、母体の命に関わることもあります。早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。
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