卵巣腫瘍:沈黙の病を知る
- 卵巣腫瘍とは女性の骨盤内には、左右に一対ずつ、卵巣と呼ばれる臓器があります。卵巣は、妊娠に欠かせない卵子を作り出す、女性にとって大切な役割を担っています。この卵巣に腫瘍ができる病気を、卵巣腫瘍と呼びます。卵巣腫瘍は、良性と悪性の二つに大きく分けられます。良性の腫瘍は、命に関わることはほとんどありませんが、悪性の腫瘍は、周囲の組織に広がりやすく、進行すると腹膜などにも転移することがあります。卵巣腫瘍は、初期の段階では自覚症状が現れにくいことが多く、早期発見が難しい病気として知られています。そのため、進行してから発見されるケースも少なくありません。症状としては、下腹部にしこりや膨満感を感じたり、月経不順、不正出血などがみられることがあります。また、腫瘍が大きくなると、頻尿や便秘、腰痛などの症状が現れることもあります。卵巣腫瘍の原因は、まだはっきりとは解明されていません。しかし、年齢を重ねるごとに発症リスクが高くなることや、遺伝的な要因、食生活や生活習慣などが関係している可能性も指摘されています。卵巣腫瘍は、早期発見・治療が非常に重要です。そのためにも、定期的な婦人科検診を受け、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診するようにしましょう。