マクロファージ:体の掃除屋
- マクロファージとは私たちの体には、体内に入ってきた細菌やウイルスなどの病原体から体を守る、免疫と呼ばれる仕組みが備わっています。この免疫において中心的な役割を担うのが、様々な種類の免疫細胞です。その中でも、マクロファージは体内をパトロールし、細菌やウイルスなどの病原体や、死んだ細胞などを食べてくれる、掃除屋のような役割を担っています。マクロファージは、直径が10~20マイクロメートルほどの大きさで、これは髪の毛の太さの約5分の1に相当します。その形は一定ではなく、状況に応じてアメーバのように形を変えながら移動し、血管の外にも移動することができます。そして、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの病原体を見つけると、それらを細胞内に取り込んで消化・分解します。この働きによって、マクロファージは私たちの体を病気から守る、重要な役割を担っているのです。また、マクロファージは、死んだ細胞や体内の老廃物を処理する役割も担っています。細胞は常に新しく生まれ変わっていますが、古くなった細胞や死んだ細胞は体内に蓄積してしまうと、炎症を引き起こしたり、様々な病気の原因となってしまいます。マクロファージはこれらの不要な細胞を貪食することによって、体内の環境を正常に保つ役割も担っているのです。