十二指腸潰瘍

消化器

食べ物の旅路: 小腸の秘密を探る

私たちは毎日食事を摂りますが、体にとって必要な栄養素は、口にしたものをそのままの形で吸収できるわけではありません。食物を体内に吸収できる形にまで分解し、必要な栄養を吸収する役割を担っているのが小腸です。 小腸は、胃に続く消化管の一部であり、腹部の内側で腸間膜によって支えられています。全長は6~7メートルにも及び、複雑に折り畳まれた構造をしています。 この長い管の中を、食べ物は時間をかけてゆっくりと移動していきます。そして、小腸の壁から分泌される消化液や、胆嚢、膵臓から分泌される消化酵素によって、さらに細かく分解されていきます。 小腸の内壁には、絨毛と呼ばれる小さな突起が無数に存在しています。絨毛は、分解された栄養素を効率的に吸収するために、表面積を大きくする役割を担っています。 このように、小腸は食物を消化し、栄養素を吸収するという、私たちが生きていく上で欠かせない役割を担っています。食べたものが胃から送られてきた後、小腸を通過する間に、生命活動に必要なエネルギー源や体の組織を構成する成分へと変化していくのです。
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十二指腸潰瘍:知っておきたい病気の基礎知識

- 十二指腸潰瘍とは十二指腸潰瘍は、胃のすぐ下流に位置する十二指腸と呼ばれる臓器にできる潰瘍です。食べ物を消化するために分泌される胃液や消化酵素が、様々な要因で十二指腸の粘膜を傷つけてしまい、その結果、粘膜に深い穴があいてしまう病気です。胃の出口付近にできる潰瘍である胃潰瘍と症状や原因が似ていることから、どちらも消化性潰瘍と呼ばれることがあります。しかし、十二指腸潰瘍と胃潰瘍は発生する場所や詳細な特徴が異なります。十二指腸は、胃で消化された食べ物が送られてくる最初の消化管です。胃酸を含む強い酸性の食べ物が十二指腸に送られてくるため、十二指腸は胃酸から自身を守るために粘液を分泌し、粘膜を保護しています。しかし、何らかの原因でこの保護機能が弱まったり、胃酸の分泌量が多くなりすぎたりすると、十二指腸の粘膜が傷つけられ、潰瘍ができてしまうのです。十二指腸潰瘍は、腹痛や胸焼けなどの症状が現れます。特に、空腹時にみぞおち付近に痛みを感じることが多く、食事をすると痛みが和らぐという特徴があります。また、吐き気や嘔吐、食欲不振などを伴うこともあります。十二指腸潰瘍は、放置すると十二指腸の穿孔や出血などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。
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