医療費助成の対象となる病気:指定難病
- 指定難病とは
指定難病とは、簡単に言うと国が「これは治療が大変で、患者さんの負担が大きすぎる病気だ」と認めた病気のことです。具体的には、厚生労働大臣が指定した特定の難病を指します。
では、どんな病気が「難病」とされるのでしょうか?難病の特徴は、主に三つあります。
一つ目は、病気の原因や発症の仕組みが、まだはっきりと解明されていないことです。原因が分からなければ、根本的な治療法を見つけるのが難しいのは想像に難しくないでしょう。
二つ目は、有効な治療法が確立されていないことです。病気によっては、症状を和らげる治療法はあっても、病気を完全に治す方法が見つかっていない場合があります。
そして三つ目は、長期間にわたる治療や療養が必要となることです。治療費や介護の費用など、長期間にわたる治療や療養には、経済的な負担が大きくなってしまうという側面があります。
これらの特徴を持つ難病は、患者さんやその家族にとって、肉体的にも精神的にも、そして経済的にも大きな負担となってしまいます。
そこで、国は指定難病に対して医療費助成制度を設け、患者さんの経済的な負担を少しでも軽くする取り組みを行っています。健康保険証とは別に、難病患者さんのための医療受給者証を交付し、医療費の一部を公費で負担することで、患者さんの治療と生活を支援しています。