医療用語

その他

医療現場におけるカンファレンスの重要性

- カンファレンスとはカンファレンスとは、病院など医療現場において、医師や看護師、薬剤師、理学療法士など、様々な専門知識を持った医療従事者が集まり、患者の治療方針や経過について話し合い、情報を共有する会議のことです。英語の「Conference」が語源となっており、「カンファ」と略して呼ばれることもあります。カンファレンスでは、それぞれの職種の専門的な視点から意見を出し合い、患者さんにとってより良い治療法やケアの方法を検討します。例えば、医師は病気の診断や治療方針について説明し、看護師は患者さんの日常生活の状況や症状の変化などを報告します。薬剤師は薬の効果や副作用、飲み合わせなどを確認し、理学療法士は身体機能の回復に向けたリハビリテーション計画を提案します。このように、多職種の専門知識を統合することで、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な医療を提供することを目指します。医療現場では、患者さんの入院時から退院後まで、治療のあらゆる段階でカンファレンスが頻繁に行われています。カンファレンスを通じて、医療従事者間の連携を深め、情報共有をスムーズに行うことで、より質の高い医療の提供、医療ミスや事故の防止、患者さんの満足度向上などが期待できます。また、カンファレンスは、医療従事者にとって、他の職種の専門知識や経験を学ぶ貴重な機会となっています。
外科

医療におけるクランプ:その役割と種類

「クランプ」とは、医療現場で頻繁に耳にする言葉ですが、その意味するところは「遮断する」ということです。元々はドイツ語に由来し、医療用の鉗子や留め具、クリップといった器具を指します。 手術の際、出血を伴う場面は少なくありません。そこで活躍するのが、このクランプです。クランプを用いることで、血管を一時的に閉鎖し、出血を最小限に抑えながら手術を進めることが可能となります。また、血管だけでなく、臓器の一部を固定する目的でも使用されます。 医療ドラマの手術シーンを思い浮かべてみてください。医師が「クランプ!」と指示を出す場面を見たことはありませんか? あの緊迫した状況下で、クランプはまさに「命の綱」とも言える重要な役割を担っています。適切なタイミングで、適切な場所にクランプをかけることで、患者の安全を確保し、手術の成功へと導くことができるのです。 このように、クランプは医療現場において欠かせない道具の一つであり、日々進化を続けています。さまざまな形状や大きさのクランプが開発され、それぞれの場面に応じて使い分けられています。まさに、医療現場を支える「縁の下の力持ち」と言えるでしょう。
看護技術

医療現場の「ラウンド」とは?

病院で働く人なら、誰もが耳にする「ラウンド」。これは、患者さんの病室を定期的に訪問して回ることを指す言葉です。 患者さんの様子に変化がないか、治療やケアはきちんと行われているかなどを確認するのが目的です。 以前は、主に看護師が患者さんの状態確認や身の回りの世話を行うためにラウンドを行っていました。しかし、近年では、医師、看護師、薬剤師、理学療法士など、多くの医療専門職が協力して治療にあたる「チーム医療」が重要視されるようになっています。それに伴い、それぞれの専門家がチームで協力してラウンドを行う機会も増えています。 ラウンドは、患者さん一人ひとりの状態を細かく把握し、変化に素早く対応するためにとても大切なことです。顔色や表情、体調、食事の摂取量など、些細な変化も見逃さずに対応することで、重大な病気の兆候を早期に発見できる可能性があります。また、患者さんの訴えに耳を傾け、不安や疑問を解消することで、安心して治療に専念できる環境を作ることもできます。 このように、ラウンドは、患者さんの安全を確保し、一日も早く回復できるようにするために欠かせない取り組みといえます。
看護技術

医療現場の必須知識:Vラインとは?

- Vラインの基礎 Vラインとは、医療現場でよく使われる「末梢静脈ライン」のことを指します。アルファベットの「V」は、静脈を意味する英語「venous」の頭文字から来ています。 Vラインは、細い管状の医療器具であるカテーテルを、手足の静脈に挿入することで確保されます。そして、このルートを通じて、点滴のように薬剤や栄養剤などを体内に投与します。 カテーテルは、留置針と呼ばれる針を使って静脈に挿入されます。留置針が血管に入ったら、針は抜き、カテーテルだけが残ります。カテーテルはテープなどで皮膚に固定され、患者さんの負担を軽減できるようになっています。 Vラインは、入院している患者さんから手術を受ける患者さんまで、幅広い医療現場で活用されています。 例えば、脱水症状の改善や栄養補給、手術中の麻酔薬や抗生物質の投与などに用いられます。
検査

NED – がんの経過観察でよく見る用語の意味とは?

- はじめにがんの治療がひと段落すると、再発の兆候がないか、あるいは健康状態に問題がないかを確認するために、定期的に病院で検査を受けることになります。 これが経過観察と呼ばれるものです。 診察後、医師から説明を受けたり、手渡された文書を見たりする際に「NED」という言葉を見かけることがあるかもしれません。 この「NED」は、がん治療後の経過観察において、非常に重要な意味を持つ言葉です。 「NED」は -“No Evidence of Disease”- の略称で、日本語では「病勢なし」と表現されます。 つまり、検査の結果、がんの存在を示す兆候が見られない状態を指します。 ただし、「NED」は「がんが完全に治癒した」ということを意味するわけではありません。 がん細胞は、検出限界以下の非常に少ない数が体内に残っている可能性もあり、目に見えないレベルで潜伏している場合もあるからです。 「NED」と診断された後も、油断することなく、医師の指示に従って、定期的な検査を継続していくことが重要です。
脳・神経

医療現場で使われる「ニューロ」って?

病院で働く私たちにとって、専門用語は日常茶飯事です。患者さんとの会話では、誰もが理解できる言葉を使うように心がけていますが、スタッフ同士であれば、簡潔な表現や独特の言い回しを使うことも少なくありません。今回は、数ある医療用語の中でも、特に頻繁に耳にする「ニューロ」という言葉について詳しく解説しましょう。 「ニューロ」は、英語で「神経」を意味する「ニューロン(neuron)」を短縮した言葉です。医療現場では、神経に関連する様々なものを指す場合に、この「ニューロ」という言葉が用いられます。例えば、「ニューロ内科」は神経内科を、「ニューロ検査」は神経に関する検査を指します。 このように、「ニューロ」という言葉単体には、「神経」という意味以上の情報は含まれていません。具体的な意味合いは、「ニューロ」と組み合わされる言葉によって決まると言えるでしょう。医師や看護師の会話の中で「ニューロ」という単語が出てきたら、その後ろに続く言葉に注意して、文脈全体から意味を理解することが大切です。
その他

医療現場で使われる「クリニカル」の意味とは?

「クリニカル」という言葉を耳にしたことがありますか?医療ドラマなどで耳にすることもあるかもしれませんが、具体的にどのような意味を持つのでしょうか。 「クリニカル」は、英語では「clinical」と表記し、「医療に関わる」「臨床の」「臨床的な」といった意味で使われます。医療現場や医療に関連する場面で頻繁に登場する言葉です。 たとえば、「クリニカルスタディ」は「臨床研究」、「クリニカルパス」は「診療計画表」、「クリニカルスキル」は「臨床能力」といったように、さまざまな場面で用いられます。 「クリニカル」が意味する「臨床」とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか? 簡単に言うと、「臨床」とは、実際に患者さんを診察し、治療を行う医療行為のことを指します。 たとえば、新しい薬の効果や安全性を確かめる場合、動物実験などを通して研究が行われます。そして、動物実験で一定の効果と安全性が確認された薬は、いよいよ人間を対象とした試験が行われます。この人間を対象とした試験のことを「臨床試験」と呼び、「クリニカル」は、このように実際の人間を対象とした医療行為に関連する言葉なのです。
検査

カルテ用語解説:NADとは?

- NADの意味NADは、医療現場で使われる略語で、「Nothing Abnormal Detected」の頭文字をとったものです。これは日本語で「異常なし」を意味し、健康診断や検査の結果、特に異常な点が見つからなかった場合に用いられます。医師は、患者さんの診察記録や検査結果をカルテに記録する際、様々な略語を用います。これは、限られた時間の中ですばやく情報を記録し、他の医療従事者とも正確に情報を共有するためです。NADもそうした略語の一つであり、医師間で広く理解されている表現です。 健康診断の結果報告書などで「NAD」と記されていた場合、それは検査項目の中で異常な値が検出されなかったことを意味します。つまり、その検査結果に関しては特に心配する必要がないと言えるでしょう。ただし、これはあくまで検査結果に基づいた判断であり、その後の体調変化や別の症状が現れた場合は、改めて医療機関を受診する必要があることを忘れてはなりません。
その他

カルテ用語解説: f/uって?

病院で診察を受けると、医師がパソコンの画面に向かってカタカタと文字を打ち込んでいる姿を目にしますよね。あの画面に表示されているのは「電子カルテ」と呼ばれるもので、患者さんの情報が事細かに記録されています。診察中に医師が記録しているのは、症状や診断結果、そして今後の治療方針などです。 ところで、医師が記録している内容をこっそり覗き込んだことはありますか?もしそうなら、「あれ?今の何ていう文字?」と不思議に思った経験があるかもしれません。電子カルテには、医療従事者以外には馴染みのない専門用語や略語が頻繁に登場するからです。 例えば、「f/u」という文字列を見たことはありませんか?これは「follow up(フォローアップ)」の略で、日本語では「経過観察」を意味します。つまり、「f/u」と書かれたカルテは、患者さんの状態を今後も継続的に観察していく必要があるということを示しています。 一見すると暗号のように思えるカルテ用語ですが、医師や看護師の間では共通言語として使われています。これは、限られた時間の中で患者さんの情報を正確かつ効率的に共有するために非常に役立っているのです。 カルテ用語は、医療従事者と患者さんの橋渡しをするための重要な鍵となります。今後病院を受診する際には、カルテに書かれた謎の記号にも目を向けてみて下さい。もしかしたら、自分の体の状態や治療方針について、より深く理解することができるかもしれません。

医療現場で使われる「プロ」とは?

医療現場で働く中で、「プロ」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。日常会話ではあまり馴染みのない表現ですが、これは一体何を意味する言葉なのでしょうか? 実は、医療現場で使われる「プロ」は、「パーセント」を意味します。普段、私たちが何気なく使っている「パーセント」は、英語の「percent」から来ています。しかし、医療現場で使われる「プロ」は、ドイツ語の「Prozent」に由来しています。どちらも全く同じ意味で、割合を表す際に使われます。 では、なぜ医療現場では、英語ではなくドイツ語由来の「プロ」が使われることが多いのでしょうか?それは、日本の医学がドイツ医学の影響を大きく受けて発展してきた歴史に由来します。明治時代、日本は近代医学を導入する際に、ドイツから多くの医学書や医療技術を導入しました。その影響で、医療用語にはドイツ語由来のものが多く残っているのです。「プロ」もその一つであり、現在でも医療現場で日常的に使われています。 このように、医療現場で使われる「プロ」は、歴史的背景を理解すると、その意味がより深く理解できます。医療従事者を目指す方は、ぜひこの機会に「プロ」という言葉の意味を覚えておきましょう。
看護技術

診療記録の謎を解く:NCの意味とは?

- 医療現場で使われる略語NC 医療現場では、正確な情報を素早く記録し、共有することが非常に重要です。そのために、様々な医療用語や指示を短くまとめた略語が日常的に使われています。カルテや指示書には一見暗号のように思えるアルファベットの羅列が並び、初めて見る方は戸惑ってしまうかもしれません。 今回は、数ある医療略語の中から「NC」について解説します。NCは「Nasal Cannula」の略で、日本語では「鼻カニューレ」といいます。 鼻カニューレは、鼻から酸素を供給するための医療器具です。細いチューブの先端に鼻孔にフィットする柔らかいプラスチック製の突起が二つ付いており、これを鼻の穴に差し込んで使用します。 酸素吸入が必要な患者さんにとって、鼻カニューレは日常生活の妨げが少ないという利点があります。食事や会話も無理なく行うことができ、比較的長時間の使用にも適しています。 カルテに「NC 5L」などと書かれている場合は、「5リットル/分の酸素を鼻カニューレを用いて投与している」という意味になります。このように、医療現場では略語を用いることで、簡潔に患者の状態や治療内容を記録しています。

医療現場で使われる略語:モヒって何?

医療現場では、患者さんの治療やケアを迅速かつ正確に行うため、様々な医療用語が簡縮化された略語として用いられています。 薬剤名、検査名、処置名など、あらゆる場面で略語が登場します。 これらの略語は、 限られた時間の中ですぐに意味が伝わるように、医療従事者間でのコミュニケーションを円滑にする上で大変役立ちます。特に、緊急性の高い状況においては、迅速な判断と行動が求められるため、簡潔な略語を用いることで、よりスムーズな連携が可能となります。 しかし、その一方で、略語の使用には注意が必要です。同じ略語でも、医療機関や診療科によって解釈が異なる場合があり、誤解が生じる可能性も否定できません。また、医療従事者でない患者さんにとっては、聞き慣れない略語は不安や混乱を招く可能性もあります。 そのため、医療現場では、患者さんとのコミュニケーションにおいては、可能な限り略語を避け、分かりやすい言葉で説明することが重要です。もし、略語を用いる場合は、その都度、丁寧に意味を説明するよう心がける必要があります。

医療現場で使われる略語:ケモって?

病院で働く医師や看護師など医療従事者は、日々多くの患者さんと接し、迅速かつ的確な医療を提供するために日々努力しています。 その業務の中で、医療従事者同士がスムーズに情報伝達を行うために、専門用語や略語が多く使われていることはご存知でしょうか? これらの言葉は、医療現場以外では耳にすることが少ないため、患者さんにとっては馴染みが薄く、難解に感じるかもしれません。しかし、限られた時間の中ですべての情報を正確に伝えるためには、これらの専門用語や略語は医療従事者にとって欠かせないコミュニケーションツールなのです。 例えば、「バイタル」という言葉は、病院でよく耳にする言葉の一つではないでしょうか? これは、体温、脈拍、血圧、呼吸といった生命に関わる重要な兆候を示す「バイタルサイン」を省略した言葉です。 このように、医療現場で使われる略語は、重要な情報を簡潔に伝えるという目的があります。 しかし、患者さんに不安な思いをさせないためには、医療従事者はこれらの用語を分かりやすく説明する努力も必要です。 もし、診療中に意味の分からない言葉が出てきたら、遠慮なく質問してみてください。
循環器

医療現場で使われる用語:脈拍を意味する「プルス」とは?

病院で働く医療従事者と患者さんの間では、スムーズに気持ちを通じ合わせることがとても大切です。しかし、医療現場では毎日のように専門用語が使われているため、患者さんにとっては理解しにくいと感じる場面もあるでしょう。医療従事者にとっては当たり前に使っている言葉でも、患者さんにとっては初めて聞く言葉かもしれません。特に、病気や治療内容の説明で専門用語が多く使われると、患者さんは不安な気持ちになってしまうこともあります。そこで、今回は医療現場で使われる専門用語の一つである「プルス」について説明していきます。 「プルス」とは、日本語で「脈拍」のことです。心臓が血液を送り出すたびに、血管は波打つように動きます。この血管の動きを指で触れることで感じることができます。脈拍を測ることで、心臓が規則正しく動いているか、また、どれくらいの速さで血液を送り出しているかを知ることができます。健康な人の場合、安静時の脈拍数は1分間に60回から80回程度です。しかし、運動後や緊張している時などは、脈拍数は増加します。これは、体がより多くの酸素を必要としているためです。 医療現場では、脈拍は患者の状態を把握するための重要な指標の一つです。脈拍を測定することで、心臓の病気や貧血、脱水症状などを早期に発見することができます。また、手術中や投薬後などには、患者の状態を常に監視するために、継続的に脈拍を測定することがあります。

お薬手帳で見かけるn.d.Eってどんな意味?

病院で医師や看護師がカルテに文字を書き込んでいる様子や、処方箋に書かれたアルファベットを見かけることはありませんか?診察時に医師が素早くメモを取ったり、看護師と簡単な言葉でやり取りしたりする様子を目にしたことがある方もいるかもしれません。 実は、これらは医療現場で使われる略語と呼ばれるもので、短い言葉で効率的に情報伝達するために用いられています。カルテや処方箋には、使用頻度の高い薬剤名、検査名、処置名などが略語で記載されることが多くあります。例えば、毎食後服用は「毎食後」を略して「食後」と記載され、さらに「食後」を略して「pc」と記載されることもあります。 特に処方箋は、医師の指示を薬剤師が正確に読み取り、患者さんに適切な薬を調剤するために重要な役割を担っています。そのため、処方箋には、服用する薬剤名、用法(服用回数や服用量)、服用期間などが略語を用いて正確に記載されています。例えば、1日3回服用は「1日3回」を略して「3×」と記載され、朝昼晩服用は「朝昼晩」を略して「朝昼夕」と記載され、さらに「朝昼夕」を略して「acd」と記載されることもあります。 このように医療現場では、患者さんの情報を正確かつ迅速に伝えるために、様々な略語が用いられています。
外科

医療現場の用語:ナートって?

病院で診察や治療を受ける際、医師や看護師が使う言葉が独特だと感じたことはありませんか?医療現場では、日常会話では耳慣れない専門用語が多く飛び交っています。これは、医療従事者同士が正確かつ迅速に情報を共有し、円滑な治療を進めるために欠かせないものです。 例えば、注射を意味する「エンチ」や点滴を意味する「ドリップ」などは、一般の方にも比較的馴染みのある医療用語と言えるでしょう。しかし、これらの言葉は、正式な医学用語を簡略化した医療現場特有の略語です。他にも、「バイタル」は「生命兆候」を、「「ルート確保」は「点滴の準備」を意味するなど、多くの略語が日常的に使われています。 このような医療現場特有の用語は、医師や看護師が限られた時間の中で効率的にコミュニケーションを取るために重要な役割を果たしています。しかし、患者さんにとっては、これらの専門用語が理解の妨げになることもあります。医療従事者は、患者さんに分かりやすく説明するよう心がけるとともに、患者さんも、分からない言葉があれば遠慮なく質問することが大切です。お互いに歩み寄ることで、よりスムーズな診療と安心できる医療の実現に繋がると言えるでしょう。
その他

カルテで見かける「Sx」って?

病院では、患者さんの情報を正確に素早く伝えるために、様々な略語が使われています。これらの略語は、医師や看護師が患者さんの状態や治療方針を共有する際に、言葉の短縮として日常的に用いられています。カルテや指示書など、医療現場の様々な書類にもこれらの略語は頻繁に登場します。 しかし、これらの略語は、医療従事者以外の方にとっては、あまり馴染みがないかもしれません。例えば、「BP」は血圧、「HR」は心拍数を表します。また、「NS」は生理食塩水、「iv」は点滴を意味します。このように、一言で複数の意味を持つ言葉を略語として使用する場合もあるため、医療従事者以外の方には理解が難しい場合があります。 医療現場で働く人々は、これらの略語を理解し、正しく使用することが求められます。正確な情報伝達は、患者さんの安全を守る上でも非常に重要です。一方で、医療従事者以外の方にとっては、これらの略語は分かりにくいと感じることもあるでしょう。医療ドラマやニュースなどで目にする機会もあるかもしれませんが、自己判断は危険です。医療に関する情報は、信頼できる情報源から得るように心がけましょう。

医療現場のRx:処方箋の隠れた主役

病院やクリニックで診察を受けると、医師から処方箋を発行してもらえますね。 その処方箋に書かれた薬の名前の前に、必ずと言っていいほど「Rx」という記号が書かれているのに気付いたことはあるでしょうか? 多くの人にとっては何気なく見過ごしてしまうような、この謎めいた記号ですが、実は医療現場において、とても重要な役割を担っているのです。 「Rx」は、ラテン語で「Recipe(レシピ)」の略語です。「Recipe」には「受け取れ」という意味があり、医師から患者さんへの「この薬を受け取って下さい」というメッセージが込められています。 「Rx」は単なる記号ではなく、医師の指示を明確に示し、患者さんが安心して薬を受け取れるようにするための、大切な合言葉と言えるでしょう。 今では、この「Rx」は、処方箋だけでなく、薬局や医薬品のロゴマークなど、医療に関わる様々な場面で使用されるようになっています。 医療現場で見かける「Rx」は、患者さんと医療従事者を繋ぐ、重要な役割を担っていることを、少しだけ心に留めておいて下さい。

カルテで見るs.c.って?

病院で診察を受けると、医師が手早くカルテに書き込んでいる姿を見かけることがありますね。あのカルテには、実は私たち患者には馴染みのない、たくさんの略語が使われています。カルテは患者さんの症状や治療経過を記録するための大切な書類ですが、限られた時間の中で効率的に情報を共有するために、医療現場では独自の略語が使われているのです。 これらの略語は、医学用語を短く表したものや、英語の医学用語を省略したものなど、様々な種類があります。例えば、体温を表す「BT」や脈拍を表す「PS」など、日常的によく使われる単語の頭文字を取ったものもあれば、「Gastrointestinal」を「GI」と短縮するなど、英語表記をそのまま略したものもあります。 一見すると暗号のように思えるこれらの略語ですが、理解することで、自分の体で何が起きているのか、どんな治療を受けているのかをより深く理解することができます。また、医師とのコミュニケーションを円滑にする上でも役立つことがあります。 もちろん、全ての略語を覚える必要はありませんが、興味を持って調べてみることで、医療の世界を少し身近に感じることができるかもしれません。

カルテによく書かれる「vds」って?

病院で診察を受けたり、薬をもらったりする際に、カルテや処方箋に普段見慣れない記号や文字が書かれていることに気が付くことがあると思います。これは医療現場で使われている専門用語や略語で、医師や看護師、薬剤師など医療従事者の間で、患者さんの情報を正確かつ迅速に共有するために用いられています。 これらの略語は、限られた時間の中で効率的に業務をこなすために役立っています。例えば、カルテに患者さんの症状や経過を記録する際、長い文章で書くよりも略語を使った方が時間短縮になり、より多くの患者さんを診ることができるようになります。 今回は、数ある医療略語の中でも、比較的よく見かける「vds」について詳しく説明します。vdsは「vital signs」の略で、日本語では「バイタルサイン」といいます。これは、体温、脈拍、呼吸、血圧の4つの生命に関わる重要な指標を指します。これらの数値は、患者さんの体の状態を把握するために非常に重要で、定期的に測定され、記録されます。 vdsは、患者さんの状態を評価する上で基本的な情報であり、医療従事者間での情報共有をスムーズにするために活用されています。

カルテの記号:v.d.E.って?

病院で診察を受けると、医師から処方箋を渡されることがあります。その処方箋には、薬の名前や飲む量と一緒に、「朝」「昼」「寝る前」といった服用するタイミングが記載されています。実はこれらの服用タイミングを示す言葉の中には、普段あまり目にしない略語が使われていることがあります。 その一つが「v.d.E.」です。これは一体どんな意味を持つ言葉なのでしょうか? 実はこれはドイツ語の「vor dem Essen」を省略した言葉で、「食前」という意味です。つまり、「v.d.E.」と書かれた薬は、食事をとる前に飲む必要がある薬ということになります。 なぜドイツ語が使われているのかというと、これは医学が発展してきた歴史に関係しています。かつて医学はドイツが世界をリードしており、その影響でドイツ語の医学用語が世界中に広まりました。そして、現在でも処方箋などの医療現場では、その名残でドイツ語由来の略語が使われているのです。 医師や看護師など医療従事者の間では、「v.d.E.」は日常的に使われていますが、患者にとっては馴染みが薄い言葉かもしれません。もし処方箋を見てわからないことがあれば、遠慮なく医師や薬剤師に尋ねてみましょう。
耳鼻科

医療現場の略語:オトって何科?

病院に行くと、受付で「何科に行かれますか?」と聞かれた経験はありませんか? 私たちは普段、「内科」「外科」といった言葉をよく耳にしますが、医療現場では、これらの診療科をさらに細かく分けて、それぞれを略して呼ぶことがあります。 例えば、「今日は、オトの先生に診てもらったよ」という会話が聞こえてきたら、皆さんは「オト」と聞いて、一体何科を思い浮かべるでしょうか? 「オト」とは、「耳鼻咽喉科」を省略した言葉です。 耳鼻咽喉科は、耳、鼻、喉の病気や症状を専門的に治療する診療科です。 めまいや難聴、耳鳴り、中耳炎、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、扁桃炎、いびき、声嗄れなど、幅広い症状に対応しています。 このように、医療現場では、診療科の正式名称ではなく、略語が使われていることが少なくありません。 これらの略語は、医療従事者にとっては日常的に使う言葉ですが、患者さんにとっては分かりにくいと感じることもあるかもしれません。 もし、病院で聞き慣れない言葉に出会ったら、遠慮なく医療スタッフに尋ねてみましょう。
看護技術

医療現場の日常用語:包交ってなに?

病院で働く人たちは、患者さんの命を守るために、日夜、忙しく働いています。 その中で、限られた時間内に、正確に情報を伝えるために、特別な言葉を使うことがあります。 これは、普段私たちが使っている言葉とは少し違い、医療現場だけで通じる、いわば仕事の言葉のようなものです。 このような言葉を「略語」と呼びます。 略語を使うことで、医師や看護師は、情報を素早く共有し、患者さんの治療に専念することができます。 しかし、患者さんからすると、聞き慣れない言葉で戸惑ってしまうこともあるかもしれません。 今回は、数ある医療略語の中から、「包交(ほうこう)」という言葉について詳しく説明しましょう。 「包交」とは、「包帯交換」を短くした言葉で、傷口を清潔に保ち、早く治すために、汚れた包帯を新しいものと取り替えることを指します。 傷の状態によっては、毎日包交を行う場合もあれば、数日に一度の場合もあります。 包交は、単に包帯を巻き直すだけでなく、傷口の観察も重要な目的です。 医師や看護師は、包交の際に、傷口の状態、出血の有無、感染の兆候などを注意深く確認します。 そして、その後の治療方針を決定していきます。 このように、包交は、患者さんの回復を支える上で、欠かせない処置の一つと言えるでしょう。
皮膚科

皮膚の専門医、皮膚科について

- デルマとは「デルマ」とは、皮膚科のことを指す言葉で、ドイツ語の「Dermatologie(デルマトロジー)」を語源としています。これは、皮膚の病気やその治療を専門とする医学の一分野です。皮膚は人体で最大の器官であり、体の最も外側を覆うことで、私たちを外界の様々な刺激から守ってくれる大切な役割を担っています。強い日差しや紫外線、乾燥、細菌やウイルスなどの侵入を防ぐだけでなく、体温調節や感覚器官としての役割も果たしています。このように重要な役割を持つ皮膚ですが、様々な要因によってトラブルを起こすことがあります。その原因は、細菌やウイルス、アレルギー、生活習慣、遺伝など多岐にわたります。湿疹、アトピー性皮膚炎、ニキビ、水虫、じんましん、とびひ、円形脱毛症など、その症状も実に様々です。デルマは、このような皮膚のトラブルに対して、専門的な知識と技術を用いて診断、治療を行う診療科です。皮膚科医は、皮膚の状態を観察したり、問診を行ったり、必要に応じて皮膚の一部を採取して検査するなどして、適切な診断を行います。そして、塗り薬や飲み薬、光線療法、手術など、症状や原因に応じた治療法を選択し、患者さんのQOL向上を目指します。
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