医療用語

外科

体に優しい手術:ラパロとは?

「ラパロ」という言葉、耳にしたことがありますか? 医療現場では日常的に使われる言葉ですが、一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。 正式には「腹腔鏡」と言い、英語では「laparoscopy」と表記します。 「腹腔鏡」は、お腹の中を調べるため、あるいは手術を行うために用いる特別な内視鏡のことです。 お腹を大きく切開する代わりに、数ミリ程度の小さな穴を数カ所開け、そこから腹腔鏡や手術器具を挿入します。 腹腔鏡の先端には高性能なカメラが搭載されており、お腹の中の状態を鮮明な映像で見ることができます。 従来の開腹手術に比べて、傷が小さく、体への負担が少ないため、患者さんの回復が早く、術後の痛みが軽いというメリットがあります。そのため、近年では様々な手術に腹腔鏡が用いられるようになっています。
その他

医療現場における「ステルベン」

「ステルベン」は、ドイツ語で「死ぬ」を意味する「sterben」を語源とする言葉で、日本の医療現場で使用されています。日本語で「死亡」を意味しますが、医療従事者の間では、患者さんの死を直接的に表現することを避けるために、婉曲表現として用いられることがあります。 医療現場では、患者さんの死は非常にデリケートな問題であり、ご家族への告知など、慎重な言葉遣いが求められます。「死亡」という言葉は、直接的で冷酷な印象を与え、患者さんやご家族に深い悲しみや苦痛を与える可能性があります。そこで、「ステルベン」という言葉を用いることで、直接的な表現を避け、患者さんやご家族への配慮を示すことができます。 このような婉曲表現は、医療現場特有の専門用語と言えるでしょう。医療従事者は、患者さんやご家族とのコミュニケーションにおいて、言葉の持つ影響力を常に意識し、適切な言葉を選ぶ必要があります。「ステルベン」という言葉は、そうした配慮から生まれた、医療現場における重要なコミュニケーションツールの一つと言えるでしょう。
看護技術

医療現場における『バリアンス』とは?

- ばらつきの意味「ばらつき」とは、本来「相違」や「不一致」、「分散」といった意味を持つ言葉です。 これは、あるデータの集団において、個々のデータが平均値や期待値からどれくらい離れているかを表す指標として用いられます。医療の現場においても、「ばらつき」は重要な意味を持ちます。特に、標準化された治療計画である「クリニカルパス」においては、想定された治療経過から外れた状態、つまりアウトカムが達成されない状態を指す場合に用いられます。例えば、ある病気に対する標準的な治療期間が設定されていたとしても、患者の状態や体質、合併症の有無などによって、実際の治療期間は前後することがあります。この治療期間の差が「ばらつき」として捉えられます。医療現場における「ばらつき」の発生には、様々な要因が考えられます。患者の年齢や性別、持病の有無といった背景因子、治療に対する反応性、生活習慣の違いなどが挙げられます。「ばらつき」を把握することは、医療の質向上に不可欠です。「ばらつき」の原因を分析することで、標準化された治療計画をより効果的に機能させ、患者一人ひとりに最適な医療を提供することに繋がるからです。
検査

診察の基本、指で診る「ジギタール」

病院では、医師は患者さんの体の状態を知るために、さまざまな方法を用います。聴診器で音を聴いたり、お腹を軽く叩いて反応を見たりと、五感をフル活用していると言っても良いでしょう。その中でも、直接指で触れて異常がないかを調べる診察方法を「ジギタール」と言います。これは英語の "digital examination" を省略した言葉で、日本語では指診という意味です。聴診や打診といった他の診察方法と異なり、ジギタールは医師の指先の感覚だけが頼りです。しかし、長年の経験と鍛錬を重ねた医師の指は、ごくわずかな体の変化も見逃しません。ジギタールを行うことで、腫瘍があるかどうかはもちろん、その腫瘍の硬さや炎症の広がりなどを直接感じ取ることができるのです。例えば、お腹を押さえてみて硬い部分があれば、腫瘍が疑われますし、押した時に痛みがあれば炎症を起こしている可能性があります。また、皮膚の温度や湿り気なども、指先で感じ取ることで重要な情報を得ることができます。このように、ジギタールは医師の経験と感覚によって、患者さんの体の状態を詳しく知ることができる、重要な診察方法と言えるでしょう。
その他

ムンテラとは:医師の説明責任の変遷

- ムンテラの意味ムンテラという言葉は、医療現場において医師が患者に行う、病気や治療方針に関する説明を指します。 これは、ドイツ語で「口頭陳述」を意味する「ムントエルンク(mundelung)」に由来しています。 かつては、医師が自らの診断や治療方針を患者に口頭で説明することが一般的であり、ムンテラは医師の説明責任の中核を担っていました。患者は医師の説明に耳を傾け、医師の言葉に基づいて治療を受けることを選択していました。しかし、医療技術の進歩やインフォームド・コンセントの普及に伴い、ムンテラは単なる口頭説明にとどまらず、患者と医師が共に治療方針を決定するための重要なコミュニケーションの場として認識されるようになりました。現代のムンテラでは、医師は患者に対して、病名、症状、治療法の選択肢、それぞれの治療法のメリットやデメリット、治療に伴うリスクなどを丁寧に説明します。さらに、患者が自身の病気や治療について理解し、納得した上で治療方針を選択できるように、図や模型を用いたり、患者からの質問に時間をかけて答えたりするなど、分かりやすい説明を心がけることが重要視されています。ムンテラを通じて、患者と医師の信頼関係が築かれ、より良い医療の実現につながると考えられています。
看護技術

看護師が使う「トランス」って?

病院で働く看護師や医師などが、よく口にする「トランス」という言葉をご存知でしょうか?日常生活では耳にする機会は少ないかもしれませんが、病院では患者さんの移動や移送、転院などを指す医療用語として頻繁に使われています。 例えば、手術室から病室へ患者さんを移動する際や、検査のためにレントゲン室へ移動する際に、「トランスする」といった表現が使われます。また、他の病院へ転院する場合にも、「明日、トランスの予定です」といった具合に用いられます。 「トランス」は「トランスファー」を省略した言葉で、医療現場では業務を簡潔に伝えるために、このような略語がよく使われています。患者さんにとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、医療従事者にとっては、円滑な業務遂行のために欠かせない言葉の一つと言えるでしょう。
その他

医療における「合意」:コンセンサスの重要性

- コンセンサスとは何か医療の世界において、患者さんにとって最善の治療やケアを提供するためには、「コンセンサス」というものが非常に重要になります。コンセンサスを簡単に説明すると、関係者間で意見の一致を図ることを意味します。医療現場では、医師や看護師、薬剤師、理学療法士など、様々な専門家がそれぞれの立場から患者さんの治療やケアに携わります。それぞれの専門分野によって知識や経験は異なり、時には治療方針に関して異なる意見が出てくることも考えられます。しかし、最終的には患者さんのためになる最善の選択をしなければなりません。そこで重要になるのが、関係者間でしっかりと話し合い、それぞれの意見を尊重しながら、最終的に全員が納得できる結論を導き出すプロセス、すなわちコンセンサスです。コンセンサスを得るためには、お互いの専門性や立場を理解し、患者さんの状況や希望を共有することが大切です。例えば、ある治療法が有効であっても、患者さんにとって負担が大きいと判断されれば、別の治療法を検討する必要があるかもしれません。コンセンサスを得るための話し合いは、患者さんを中心に、医療チーム全体で最善の選択を行うために欠かせないプロセスと言えるでしょう。
その他

カルテ:医療の記録

- カルテとは病院で診察を受けると、医師の傍らには必ずと言っていいほど置かれている記録があります。これは「カルテ」と呼ばれ、患者一人ひとりの診療内容を記録した、いわば医療の現場における履歴書といえます。カルテには、患者さんの訴える症状、医師が診察によって確認した身体所見、そして行われた検査の結果や診断名が詳細に記録されます。さらに、どのような治療を行ったのか、薬はいつからどれだけの量を処方したのか、といった情報も克明に記されていきます。カルテは、過去の診療記録を医師や他の医療従事者が共有することで、患者さんにとってより適切な医療を提供することを目的としています。例えば、以前と同じ症状で受診した場合、カルテを見返すことで、前回はどのような治療を行い、その結果どうなったのかを瞬時に把握することができます。また、複数の医療機関を受診する場合でも、カルテの内容を共有することで、重複した検査や投薬を避けることができ、よりスムーズな診療連携が可能となります。このようにカルテは、患者さんの健康を守る上で欠かせない、非常に重要な役割を担っているのです。
その他

チーム医療の要!クリニカルパスとは?

- クリニカルパスとは クリニカルパスとは、病気の治療を始める時から終わる時まで、患者さんがどのような流れで医療サービスを受けるのかを具体的に示した計画表のことです。検査や治療の内容、スケジュールなどが細かく書かれており、患者さんにとって安心して治療を進めるための道しるべとなります。 例えるなら、旅行に行く際に使用する旅程表のようなものです。旅行の旅程表には、旅行の日程や目的地、移動手段、宿泊先などが細かく記されています。クリニカルパスも同様に、患者さんにとっての治療という旅路を、迷うことなくスムーズに進めるための案内役を果たします。 クリニカルパスを用いることで、あらかじめ治療の流れや期間が明確になるため、患者さんは安心して治療に臨むことができます。また、医療者側にとっても、治療計画が標準化されることで、質の高い医療を均一に提供することが可能となります。さらに、クリニカルパスに基づいた治療は、無駄な検査や投薬を減らし、入院期間を短縮できるなど、医療費の削減にもつながると期待されています。
その他

プロトコールとは?

- プロトコールの定義 医療現場において、患者さんに最善の医療を提供するためには、医療従事者間で統一された手順に基づいて行動することが非常に重要です。この統一された手順書、いわば行動指針となるのが「プロトコール」です。プロトコールは、特定の活動や手順を行う際に、あらかじめ定められた計画や手順を詳細に記した文書のことを指します。 医療分野において、プロトコールは様々な場面で活用されています。例えば、病気の診断や治療方法を決定する際、手術などの医療行為を行う際、あるいは新しい薬の効果や安全性を検証する臨床試験など、多岐にわたります。 では、なぜ医療現場でプロトコールが重視されるのでしょうか?それは、プロトコールを用いることで、医療従事者間で統一的な手順を共有できるためです。これにより、医療の質を高く保ち、患者さんの安全を確保することに繋がります。さらに、医療ミスや医療事故の発生率を抑制できるという点も、プロトコールの重要な役割と言えるでしょう。
資格・職種

医療現場の新人「ノイエ」とは?

病院やクリニックといった医療現場では、そこで働く人々だけが使う特殊な言葉遣いが見られます。医師や看護師など、職種によって呼び方が変わるだけでなく、患者さんを指す言葉も様々です。そのため、医療現場に初めて足を踏み入れる人にとっては、戸惑う場面も少なくありません。 例えば、医師を呼ぶ場合、「先生」と呼ぶのが一般的ですが、医療従事者同士では、「○○先生」「○○医師」のように、名字に先生や医師をつけて呼ぶことが多いです。また、患者さんのことを指す言葉としては、「患者様」と丁寧に呼ぶことが一般的ですが、医療従事者間では、「○○様」と名字に「様」をつけて呼ぶ場合や、担当する病室の番号で呼ぶ場合もあります。 これらの独特な言葉遣いは、医療従事者同士のコミュニケーションを円滑にするだけでなく、患者さんへの配慮から生まれたものも少なくありません。例えば、患者さんの前で病名を直接的に言うことは、患者さんに不安や恐怖感を与える可能性があります。そのため、医療従事者間では、患者さんのプライバシーに配慮し、病名を直接的に言わずに伝えるための言葉遣いが用いられることがあります。 このように、医療現場の独特な表現や言い回しを知ることは、医療従事者として働く上で円滑なコミュニケーションを図るために非常に大切です。患者さんとの信頼関係を築き、より良い医療を提供するためにも、言葉遣い一つ一つに気を配ることが求められます。
検査

医療現場で頻繁に使われる「プンク」とは?

「プンク」という言葉をご存知でしょうか?聞き慣れない言葉かもしれませんが、医療ドラマなどで医師や看護師が口にするのを耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。「プンク」は漢字で「穿刺」と書き、注射針や trocar と呼ばれる医療器具を用いて体内を刺す行為全般を指す医療用語です。 医療現場において、「プンク」は頻繁に使用される言葉です。例えば、点滴や採血、注射などの際に「プンクする」といった表現が使われます。患者さんの体液を採取したり、薬剤を投与したりする目的で行われます。 「プンク」は医療行為の中でも患者さんに苦痛を伴う処置であるため、医師や看護師は患者さんの身体的・精神的な負担を軽減するために、技術の向上はもちろんのこと、声かけや説明を丁寧に行うなど、様々な工夫を凝らしています。患者さんの立場としても、「プンク」という言葉の意味や処置の内容を理解しておくことは、不安や恐怖を和らげるために重要と言えるでしょう。
外科

医療現場における「クランプ」:その役割と重要性

- クランプとは何か医療現場において、「クランプする」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。これは、血管や臓器などを一時的に閉鎖することを指す医療用語です。では、一体どのようにして閉鎖するのでしょうか?その答えとなるのが、「クランプ」と呼ばれる医療器具です。クランプは、元々はドイツ語で「鉗子」や「留め具」、「クリップ」といった意味を持ちます。まさに言葉の通り、手術などで血管や臓器を挟んで一時的に閉鎖したり、チューブなどを固定したりするために用いられます。クランプは、その形状や用途によって様々な種類が存在します。例えば、血管を挟んで止血する際に用いられる「血管クランプ」、腸管などを挟んで内容物の漏出を防ぐ「腸クランプ」などがあります。それぞれ、対象となる組織や臓器、目的によって最適な形状・材質のものが使い分けられます。このように、クランプは手術をはじめとする医療現場において、欠かせない医療器具と言えるでしょう。安全かつ確実な医療行為を行う上で、クランプは重要な役割を担っています。
外科

手術後を意味するPOとは?

手術は病気の治療において重要な役割を担っていますが、手術後も患者の状態を注意深く観察し、適切な処置を行うことが非常に重要です。 医療現場では、患者の状態や治療の経過を正確かつ簡潔に記録するために、様々な略語が使われています。特に手術後の記録には、これらの略語が数多く登場します。 これらの略語は、医療従事者間での情報共有を円滑にするための共通言語として機能しており、患者の状態を素早く把握するために不可欠です。例えば、手術後の患者の意識状態を表す「JCS」や、バイタルサインを示す「BT」など、多くの略語が使われています。 しかし、これらの略語を理解していなければ、患者の状態や治療の経過を正しく把握することができません。そのため、医療従事者は、日頃からこれらの略語の意味を正しく理解し、記録内容を正確に解釈できるようにしておく必要があります。また、患者やその家族に対しては、分かりやすい言葉で説明することが大切です。
看護技術

病気の経過: 亜急性期とは

病気は、その経過の中で様々に姿を変えます。発症直後のように症状が激しく、生命の危険を伴う場合もあれば、時間とともにその勢いを弱め、穏やかな経過をたどる場合もあります。このように変化に富んだ病気の経過を段階的に表す言葉の一つに、「急性期」があります。これは、病気の始まりを示す時期であり、激しい症状に悩まされることが多く見られます。 急性期を乗り越えると、病気は次の段階へと進みます。それが「亜急性期」と呼ばれる時期です。この時期に入ると、それまで猛威を振るっていた病気の勢いは衰え、症状は落ち着きを見せ始めます。呼吸や脈拍などの変化に代表されるように、生命活動の乱れも落ち着きを取り戻し、身体的な安定が図られるようになります。 しかし、症状が落ち着いてきたからといって、油断は禁物です。亜急性期は、病気そのものから解放された時期ではありません。むしろ、この時期の過ごし方によって、その後の回復具合が大きく左右される、非常に重要な時期といえます。急性期に受けたダメージからの回復を目指し、再び社会生活を送るために必要な力を養うためには、この時期に集中的なリハビリテーションに取り組むことが重要となります。安静を保ちながら、身体機能の回復を促すリハビリテーションに積極的に取り組むことで、日常生活へのスムーズな復帰を目指します。
その他

治療の転帰:その意味と重要性

- 治療の転帰とは 病気や怪我は、自然に治る場合もあれば、治療が必要な場合もあります。治療が必要な場合、私達はその病気や怪我に対して、薬を飲んだり、手術を受けたりなど、様々な方法で治療を行います。 では、治療の効果はどのように判断すれば良いのでしょうか? この時、「治療の転帰」という言葉が重要になります。 「治療の転帰」とは、簡単に言うと、治療がどのような結果になったのかを表す言葉です。 例えば、風邪をひいて病院に行き、医師から薬をもらって飲み続けたら、症状が軽くなり、最終的に治ったとします。この場合、「治療の転帰」は「治癒」という言葉で表すことができます。 このように、「治療の転帰」は、「治癒」以外にも、様々な言葉で表されます。 例えば、病気が完全に治らなくても、症状が軽くなったり、進行が遅くなったりした場合もあります。このような場合は、「改善」「軽快」「寛解」といった言葉で表されます。 逆に、治療を行っても病状が悪化したり、亡くなってしまったりすることもあります。このような場合は、「増悪」「死亡」といった言葉で表されます。 「治療の転帰」は、治療の効果を判断する上で、非常に重要な要素です。 治療の効果を正しく評価することで、より効果的な治療法を選択できるようになり、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供することに繋がります。
その他

患者の状態を示す『ステーブル』とは?

病院で働く人たちの間でよく使われる言葉に「ステーブル」があります。これは英語の「stable」と同じ意味で、患者さんの状態が「安定している」ということを表しています。 患者さんの状態は、病気や怪我の深刻さ、治療の効果によって常に変化します。例えば、手術後、しばらくは危険な状態が続きますが、その後、徐々に快方に向かい、状態が安定してくるというケースが考えられます。このような場合に、「患者さんは現在、ステーブルな状態です」といったように使われます。 医療現場では、患者さんの状態を的確に伝えることが非常に重要です。「ステーブル」という言葉は、患者さんの状態が危機的な状況ではなく、落ち着いていることを簡潔に伝えることができるため、医療従事者の間で頻繁に使用されています。 ただし、「ステーブル」はあくまでも現時点での状態を表す言葉です。患者さんの状態は常に変化する可能性があり、「ステーブル」だからといって油断は禁物です。医療従事者は、常に患者さんの状態に注意を払い、適切な医療を提供していく必要があります。
目・眼科

医療用語解説:アウゲって何?

「アウゲ」という単語を耳にしたことがありますか? 普段の生活ではあまり耳にする機会がないかもしれませんが、実は医療現場で使われている言葉なのです。 「アウゲ」は、ドイツ語の「Auge」に由来する言葉で、日本語では「目」を意味します。医療の分野では、この「アウゲ」はそのまま「眼科」を指す言葉として使われています。 つまり、「アウゲ」を専門とする医師は、目の病気や治療を専門とする「眼科医」ということになります。 「アウゲ」は、眼科医が患者さんの目の状態を診察したり、治療方針を検討したりする際に使われます。例えば、「アウゲの検査の結果、白内障の症状が見られます」といった具合です。 少し難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、「アウゲ」は「眼科」のことだと覚えておけば、医療に関する情報に触れる際に役立つはずです。
外科

医療現場で使われる略語:オルトってなに?

病院で働く医療従事者たちは、患者さんとのやり取りの中で専門的な医療用語を用いる一方で、医師や看護師同士では、より簡潔な言葉を使って情報交換を行う場面が多く見られます。これは、医療現場の慌ただしい環境下において、迅速かつ円滑なコミュニケーションを図るための工夫の一つと言えるでしょう。例えば、内科を指す「内科的疾患」を「ないかの病気」と表現したり、「外科手術」を「げかしゅじゅつ」と略したりすることは、日常的に耳にする会話の一例です。このように、診療科名を短縮して伝えることで、忙しい業務中でもスムーズに情報共有が行われ、患者さんへの対応が遅れることなく、より質の高い医療サービスの提供につながると考えられています。
検査

医療現場の業界用語:ゼク

「ゼク」とは、医療現場で使われる言葉で、「解剖」や「剖検」、「病理解剖」を指す場合に用いられます。亡くなった方の死因を特定したり、病気の原因を詳しく調べたりするために、ご遺体を解剖することを指す言葉です。 医学の進歩や医療の質向上のためには、ご遺体を解剖して、病気の原因や治療法を探求することが欠かせません。解剖によって得られた情報は、将来、同じ病気で苦しむ人を救うことに繋がる可能性があります。 しかしながら、「ゼク」は決して医療従事者にとって軽々しく口にする言葉ではありません。ご遺族にとっては大切な家族を亡くされた直後であり、深い悲しみの中にいることを忘れてはなりません。 医療従事者は、ご遺族に対して解剖の必要性を丁寧に説明し、理解と同意を得ることが重要です。また、解剖を行う際には、故人の尊厳を最大限に尊重し、感謝の気持ちを持って、真摯に向き合わなければなりません。
検査

ガストロ検査:消化管を視る検査

「ガストロ」という言葉を耳にしたことがありますか? 病院で耳にすることはあっても、日常生活ではあまり馴染みがないかもしれませんね。 「ガストロ」は、正式には「ガストログラフィン」と呼ばれるお薬を使った検査のことを指します。 「ガストログラフィン」は、バリウムのようにレントゲン写真に写りやすい性質を持つ液体で、これを飲むことで、レントゲン写真に消化管がはっきりと写し出されるのです。 つまり、「ガストロ検査」とは、「ガストログラフィン」を使って、食道、胃、十二指腸などの消化管の状態を詳しく調べる検査のことを言います。 この検査では、消化管の形や動きを観察することで、潰瘍やポリープ、腫瘍などの病気がないか、また炎症が起きていないかなどを調べることができます。 「ガストロ」という言葉は、医療現場では日常的に使われていますが、一般的にはあまり知られていない言葉の一つと言えるでしょう。
その他

医療現場で使われるエントラッセンとは?

病院に行くと、医師や看護師が専門用語を当然のように使っていて、何のことか分からなかったという経験はありませんか? 医療現場では、正確に情報を伝えるため、また、迅速に業務を行うために、専門用語や略語が多く用いられています。 今回は、数ある医療用語の中から、「エントラッセン」という言葉を紹介します。 「エントラッセン」は、ドイツ語で「閉じ込める」という意味を持つ言葉です。医療現場では、主に手術の際に臓器を保護するために用いられるガーゼを指します。このガーゼは、手術中に臓器が誤って傷つけられることを防いだり、出血を最小限に抑えたりするために使用されます。 「エントラッセン」は、手術部位に直接触れるため、滅菌処理が施されています。また、体内から取り残しがないよう、ガーゼの枚数を手術の前後で確認するなど、厳格な管理が行われています。 医療ドラマなどで耳にする機会もあるかもしれません。この機会に「エントラッセン」という言葉とその意味を覚えておきましょう。
看護技術

生命線:医療におけるラインの役割

- ラインとは何か病院で治療を受ける際、「点滴のラインを取りましょう」といった言葉を耳にすることがあるかもしれません。医療現場で日常的に使われる「ライン」とは、一体どのようなものなのでしょうか。簡単に言うと、ラインとは、体内に薬剤や栄養を投与したり、血液検査を行うために確保する、体への入り口のことです。具体的には、注射針よりも細い特殊な針を血管に刺したり、皮膚を少しだけ切開したりして、細い管を血管内に挿入します。この管のことを「カテーテル」と呼び、カテーテルを通して体外と血管内をつなぐ経路を確保することで、様々な医療行為が可能になります。ライン確保によってできることは、実に多岐に渡ります。例えば、脱水症状の改善や栄養補給のための点滴、病気の治療のための薬剤投与、手術や出血時の輸血などが挙げられます。さらに、血液検査のための採血や、心臓の状態を監視するためのカテーテル挿入などにも、ラインは欠かせません。このように、ラインは、患者さんの体と医療をつなぐ、まさに「生命線」と言える重要な役割を担っています。安全かつ確実な医療を提供するために、医療従事者は日々、ラインの管理や技術の向上に努めています。そして、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最適な方法でラインを確保することが何よりも大切です。
その他

臨床試験の設計図:プロトコル

- プロトコルとは 臨床試験(治験)は、新薬や新しい治療法が患者さんにとって有効かつ安全かどうかを確かめるための重要なプロセスです。しかし、闇雲に治療法を試すのではなく、事前に綿密な計画を立て、厳密なルールに基づいて進める必要があります。この計画書のことを、治験における「プロトコル」と呼びます。 プロトコルは、例えるならば、治験という建物を建てるための設計図のようなものです。この設計図には、建物の大きさや形、使用する材料、建築手順など、詳細な情報が全て記載されています。 治験におけるプロトコルにも、同様に、治験を適切かつ円滑に進めるために必要な情報が全て記載されています。具体的には、以下のような項目が含まれます。 * どのような患者さんを対象とするのか(患者さんの選択基準) * 薬はどのように投与するのか(投与量、投与期間、投与経路) * 薬の効果はどのように評価するのか(有効性の評価方法) * 薬の安全性はどのように確認するのか(安全性の評価方法) * 治験中に起こった出来事はどのように記録・報告するのか このように、プロトコルには治験のあらゆる側面が詳細に規定されており、治験に関わる全ての関係者が、このプロトコルに従って行動することになります。これにより、治験の質を担保し、信頼性の高い結果を得ることが可能となります。
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