医療の転換点:DOSからPOSへ
これまで長い間、医療の世界では、病気を中心とした医療体制が一般的でした。これは、医師が中心となって、患者の訴えや診察結果から病気を特定し、その治療に専念するというものです。医師は、長年の研鑽で培った豊富な知識と経験を駆使して、病気の根本原因を突き止め、適切な薬の処方や治療法を選択してきました。
医師の指示のもと、看護師は患者の日々のケアや治療の補助を行い、薬剤師は処方された薬の調剤や服薬指導を行うなど、それぞれの専門性を活かして医師と連携し、チームとして患者の治療に取り組んできました。このように、病気そのものに焦点を当て、医師の専門知識と判断を軸に治療を進めていくのが、従来の医療システムの特徴と言えるでしょう。