手術室の頼れる存在:メイヨー剪刀
- メイヨー剪刀とはメイヨー剪刀は、外科手術において組織を切開するために用いられる、無くてはならない医療器具の一つです。 その名の由来は、20世紀初頭にアメリカで活躍した医師であり、世界的に有名なメイヨークリニックを創設した、メイヨー兄弟に由来します。数ある剪刀の中でも、メイヨー剪刀は特に組織を切開する能力に優れており、その切れ味の鋭さから、外科医にとって信頼のおける道具となっています。刃先は、組織をスムーズに切開できるよう、鋭く滑らかな曲線を描いており、先端は尖っているものと丸みを帯びているものの二種類があります。 この形状の違いにより、それぞれ用途が異なってきます。例えば、尖った先端のものは、皮膚のように比較的硬い組織を切開する際に使用されます。一方、丸みを帯びた先端のものは、血管や神経など、繊細な組織を傷つけずに周囲の組織だけを切開する際に使用されます。このように、メイヨー剪刀は、その用途に合わせて形状が工夫されており、外科医は手術の内容や部位に応じて使い分けることで、安全かつ正確な手術を行うことができるのです。 メイヨー剪刀は、まさに外科医にとって無くてはならない「右手」とも呼べる存在と言えるでしょう。