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小さな臓器、大きな役割:副腎について

私たちの体内で、静かに、しかし重要な働きを担う臓器、腎臓。その腎臓に寄り添うように存在するのが副腎です。ちょうど腎臓の上にちょこんと帽子のように乗っている姿から、その名が付けられました。左右の腎臓に一つずつ、合計二つあり、大きさは3センチから5センチほど、重さはわずか5グラムから10グラムしかありません。一見すると、とても小さく目立たないこの臓器ですが、実は生命維持に欠かせないホルモンを作り出す、重要な役割を担っているのです。 副腎は、外側を覆う皮質と、内側の髄質という二つの部分から成り立っています。皮質からは、体の電解質バランスを調整するホルモンや、糖質の代謝を調整するホルモン、そして性ホルモンなど、様々なホルモンが分泌されます。これらのホルモンは、私たちの体がストレスに対抗したり、血圧を調整したり、健康な状態を維持するために欠かせません。一方、髄質からは、アドレナリンというホルモンが分泌されます。アドレナリンは、心臓の働きを活発にしたり、血管を収縮させて血圧を上昇させたりするなど、緊急時に体が素早く対応するのを助ける働きをしています。このように、副腎は小さくても、私たちの体にとって非常に重要な役割を担う臓器なのです。
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