先天異常

検査

染色体検査:遺伝情報を読み解く

- 染色体検査とは私たちの体は、細胞と呼ばれる小さな単位が集まってできています。その細胞の一つ一つの中に、核と呼ばれる場所があり、そこに遺伝情報が詰まった染色体が存在します。染色体は、DNAと呼ばれる物質が、まるで糸巻きのようにきつく折り畳まれてできています。このDNAには、私たちの体の特徴、例えば、目や髪の色、身長などを決める情報だけでなく、病気のリスクや体質に関する情報など、生命の設計図とも言える重要な情報が記録されています。染色体検査とは、この染色体の数や構造を調べる検査です。具体的には、血液などの細胞を採取し、特殊な方法で染色体の形が見えるようにして、顕微鏡で観察します。健康な人であれば、通常は2本ずつ対になった染色体が23対、合計46本見られます。しかし、生まれつき染色体の数が多かったり少なかったり、一部が欠けていたり、他の染色体とくっついていたりするなど、様々な異常が起こることがあります。これらの異常は、発育や発達、健康状態に影響を与える可能性があります。染色体検査は、このような染色体異常の有無を調べることで、原因不明の先天的な病気や発達障害、不妊症などの診断に役立ちます。また、一部のがんの診断や治療方針の決定にも用いられます。
その他

染色体異常:数の異常と構造の異常

私たちの体は、ごく小さな単位である細胞が集まってできています。細胞の一つ一つには核と呼ばれるさらに小さな構造があり、この核の中に、私たちの姿形や性質などに関する情報である遺伝情報が大切に保管されています。この遺伝情報を担っている物質がDNAです。 DNAは、デオキシリボ核酸と呼ばれる非常に長い糸状の物質で、もし伸ばすと全長2メートルにもなります。そのままではとても小さな核の中に収まりきらないため、普段は糸巻きのようにタンパク質に巻き付いたり折り畳まれたりしてコンパクトに収納されています。そして、細胞が分裂する時には、DNAはさらにギュッと凝縮されて棒状の姿に変身します。これが染色体です。 染色体は、遺伝情報を次の世代の細胞に正確に伝えるために非常に重要な役割を担っています。染色体を作るタンパク質は、DNAを保護したり、遺伝情報の読み出しを調節したりするなど、様々な働きをしています。染色体の数や形は生物の種類によって異なっており、私たち人間の場合には、1つの細胞の中に46本の染色体を持っています。
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