人畜共通感染症

脳・神経

致死の感染症:狂犬病とは

狂犬病は、狂犬病ウイルスによって引き起こされる恐ろしい感染症です。このウイルスは、感染した動物の唾液中に存在し、主に動物に噛まれたり、引っ掻かれたりすることで人に感染します。 傷口から体内に入ったウイルスは、神経を伝って脳に到達し、そこで増殖して脳炎を引き起こします。 感染すると、初期には発熱や頭痛など、風邪に似た症状が現れます。その後、興奮、錯乱、幻覚、麻痺などの神経症状が現れ、最終的には昏睡状態に陥り、死に至ることがほとんどです。 狂犬病は、適切な治療を行わなければほぼ100%死に至る恐ろしい病気ですが、ワクチン接種によって予防することができます。 狂犬病は世界中でみられる病気ですが、日本では犬に対する徹底したワクチン接種と野犬対策の結果、現在では国内での発生はほとんどみられません。 しかし、海外では依然として流行している地域もあるため、これらの地域へ渡航する際には注意が必要です。 渡航前に狂犬病の予防接種を受けることや、動物との接触を避けるなどの予防策を講じることが重要です。
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