乳房

産婦人科

マンマってどういう意味?

病院で働く医師や看護師は、日々患者さんの病気と向き合っています。その中で、病気の名前や治療法などを簡潔に表現するために、専門用語や略語を使うことがあります。 「マンマ」もそうした言葉の一つで、乳癌や乳腺外科のことを指します。これは、英語で乳癌を意味する「Mammary Cancer」から来ています。「Mammary(乳房の)」の最初の部分をとって、短く「マンマ」と呼ぶようになったのです。 医師や看護師の間では、カルテに症状や治療内容を記録する際に、このような短縮語がよく使われます。例えば、「マンマの手術」と書かれていれば、それは乳癌の手術を意味します。このように、医療現場では短い言葉で多くの情報を共有することで、業務の効率化を図っているのです。
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陥没乳頭について

- 陥没乳頭とは陥没乳頭とは、乳頭が本来外側に突出している状態とは異なり、乳房の皮膚よりも内側に引っ込んでいる状態を指します。通常、乳頭は周囲の乳輪よりも隆起しており、赤ちゃんが授乳しやすくなっています。しかし、陥没乳頭の場合、乳頭が内側に埋もれているため、赤ちゃんが乳頭を吸うことが難しく、授乳に困難をきたすことがあります。陥没乳頭の程度は人によって異なり、軽く引っ込んでいるだけのものから、乳房の奥に埋もれてしまっているものまで様々です。また、片方の乳房だけに生じる場合もあれば、両方の乳房に生じる場合もあります。陥没乳頭の原因は、乳腺の発達異常や乳管の短縮、乳頭周りの組織の癒着などが考えられます。思春期に乳腺が発達する過程で、乳頭が十分に成長しなかった場合や、乳腺炎などを経験した結果、乳頭周りの組織が硬くなってしまった場合などに起こることがあります。陥没乳頭は、授乳に困難をきたす場合があるほか、乳頭の下に汚れが溜まりやすく、炎症を起こしやすくなることがあります。また、見た目の問題から、精神的なストレスを感じる方もいます。陥没乳頭の治療法としては、乳頭吸引器やマッサージなどがありますが、効果には個人差があります。症状が重い場合や、授乳に支障がある場合には、手術が検討されることもあります。手術では、乳頭周りの組織を切開して乳頭を突出させる方法などがあります。
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乳輪:乳首の周りの色のひみつ

- 乳輪ってどんなところ?乳輪は、乳首の周りを囲むように存在する円形の色のついた部分のことを指します。ちょうど、果物でいうと、いちごの赤い部分と、その周りの緑色のヘタの部分の関係に似ていると言えるでしょう。この乳輪部分の色は、一人ひとり異なり、薄いピンク色、茶色、濃い茶色など、実に様々です。肌の色と同じように、生まれ持った肌の色素の量によって、色の濃さが違ってきます。また、同じ人でも、年齢を重ねたり、ホルモンバランスの変化によって色が変化することもあります。 さらに、乳輪の大きさや形も人それぞれです。 小さな丸い形をしている人もいれば、少し大きめの楕円形をしている人もいます。まるで指紋のように、その人だけの個性と言えるでしょう。 普段何気なく過ごしていると、あまり意識することがないかもしれませんが、鏡でじっくりと観察してみると、その人それぞれの個性に気づかされるはずです。
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乳房:母乳栄養を支える器官

- 乳房の定義医学的には、乳房は哺乳類のメスだけが持つ、子供に母乳を与えるための器官と定義されています。日常会話では、「お乳」や「ちぶさ」といった言葉が使われることも一般的です。人間の場合、女性は思春期を迎えると、女性ホルモンの影響で乳房が大きくなり始めます。これは、女性が将来母親になるために、身体が赤ちゃんに母乳を与える準備を始めるためです。この時期の乳房の発達は、女性らしい体のラインを作り出すと同時に、女性自身が母親となる準備段階に入ったことを自覚する、重要な意味を持つ変化と言えます。乳房は、母乳を作るための組織である乳腺と、母乳を乳首まで運ぶ乳管、そして脂肪組織、血管、神経などで構成されています。乳腺は、ブドウの房のような形をしており、妊娠するとホルモンの影響でさらに発達し、母乳を作り出す準備が整います。乳首は乳房の先端に位置し、赤ちゃんが母乳を吸いやすいように少し突出しています。乳輪と呼ばれる色の濃い部分が乳首の周りを囲んでおり、ここには皮脂腺や汗腺が多く分布し、母乳を与える際に乳首を保護する役割を担っています。このように、乳房は単なる体の部位ではなく、新しい命を育む上で欠かせない役割を担っています。
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授乳期の不安を解消!乳腺炎の基礎知識

- 乳腺炎とは?乳腺炎は、母乳を作る器官である乳腺に炎症が起こる病気です。乳房に痛みや腫れ、熱を感じ、時には発熱を伴うこともあります。特に、赤ちゃんに母乳を与えているお母さんに多くみられます。母乳育児中のママの体では、赤ちゃんに栄養を与えるために乳腺が活発に働いています。この時、乳腺に細菌が入り込んで増殖してしまうと、乳腺炎を引き起こします。細菌は、赤ちゃんの口やママの皮膚から乳管を通って乳腺に侵入することがあります。また、乳腺内に母乳が過剰に溜まったり、乳房が圧迫されたりすることでも、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。乳腺炎は、適切な治療を行えば完治する病気なので、必要以上に不安に思う必要はありません。しかし、症状が重い場合には、母乳を与えることが難しくなることもあります。そのため、乳腺炎の予防には、授乳の前後に手を清潔に洗う、赤ちゃんにしっかりと乳房をくわえさせる、授乳間隔を空けすぎない、乳房を締め付けない服装を心がけるなどの方法があります。また、乳房に痛みや腫れを感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。
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乳頭の構造と機能:母乳育児を支える重要な器官

母親の胸に左右対称に位置する乳頭は、生まれたばかりの赤ちゃんにとって、生命の源である母乳を届けるための重要な役割を担っています。その役割は、単に母乳の通り道として機能するだけではありません。赤ちゃんが乳頭に吸い付くことで、母親の体には複雑な生理的な反応が引き起こされます。 赤ちゃんが口を大きく開けて乳頭を深く咥えると、乳輪と呼ばれる乳頭周辺の色素沈着した部分が刺激されます。この刺激は、母親の脳下垂体に伝達され、プロラクチンと呼ばれるホルモンの分泌を促します。プロラクチンは、乳腺細胞に働きかけ、母乳の生成を促進する役割を担っています。 また、同時にオキシトシンというホルモンも分泌されます。オキシトシンは、乳腺周囲の筋肉を収縮させ、乳腺内に蓄えられた母乳を乳管を通して乳頭へと押し出す働きをします。この一連の作用により、赤ちゃんはスムーズに母乳を飲むことができるのです。 乳頭の形状は、赤ちゃんが吸い付きやすいように円柱状に隆起しており、その先端には、母乳が出る小さな穴である乳孔が開いています。乳頭の大きさや形は個人差が大きく、また、妊娠や授乳の経験によっても変化します。乳頭は、まさに母乳育児に適した精巧な構造と機能を備えていると言えるでしょう。
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マンマってどんな意味?

病院で働く人たちの会話を聞いていると、「マンマ」という言葉が使われているのを耳にすることがあるかもしれません。これは、「乳腺」に関する病気や手術を指す医療用語です。 例えば、「マンマ外来」といえば、乳腺の病気を専門に診察する外来のことです。乳腺の病気には、乳がんや乳腺炎などがあります。「マンマの手術」という言葉は、乳腺に関する手術全般を指します。乳腺の病気の治療として、腫瘍を取り除く手術などが行われます。 医療現場では、専門的な話を簡潔にするために「マンマ」のような略語が使われることがよくあります。医師や看護師同士がコミュニケーションを取る際には便利な表現ですが、患者さんに対しては、分かりやすい言葉で説明することが大切です。そのため、患者さんに対して直接「マンマ」という言葉が使われることは少ないかもしれません。 しかし、診察や検査の説明の中で、「マンモトーム」や「マンモグラフィ」といった言葉を耳にすることはあるでしょう。これらは「マンマ」を語源とする医療用語です。「マンモトーム」は、乳腺組織の一部を採取する検査のことです。また、「マンモグラフィ」は、乳房のレントゲン検査のことを指します。これらの検査は、乳がんの早期発見などに役立っています。
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母乳の源、乳腺の役割と構造

女性の身体には、新しい命を育むための特別な器官が備わっています。その一つが、赤ちゃんのための最初の食べ物である母乳を作り出す乳腺です。妊娠と出産を経験することで、この乳腺は重要な役割を担う準備を整えます。 乳腺は、左右の胸に一つずつ、ちょうど肋骨に囲まれた心臓のように対称に位置しています。その形は、まるで果物の一つであるぶどうの房に似ており、小さな粒が集まって一つの大きな房を作っているような構造をしています。この小さな粒の一つ一つを「乳腺房」と呼び、ここで母乳が作られます。乳腺房で作られた母乳は、「乳管」と呼ばれる細い管の中を通って乳頭へと送られます。この乳管は、まるで植物の根のように乳腺房から乳頭まで張り巡らされており、母乳をスムーズに運ぶための重要な役割を担っています。このように、乳腺は緻密な構造を持つことで、母乳を作り、赤ちゃんへと届けるという大切な役割を果たしているのです。
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