人工呼吸器:その役割と仕組み
- 人工呼吸器とは自力で息をすることが難しい患者さんの呼吸を助ける医療機器を、人工呼吸器と呼びます。事故や病気など、様々な理由で呼吸機能が低下し、十分な酸素を体に取り込めなくなったり、体内に溜まった二酸化炭素を排出したりすることが困難になった場合に、この人工呼吸器が用いられます。人工呼吸器は、患者さんの肺に直接空気を送り込むことで、呼吸をサポートします。空気中には私達が生きていくために必要な酸素が豊富に含まれており、人工呼吸器を通して患者さんの体内に酸素を送り届けることで、低酸素状態を改善することができます。また、体内に溜まってしまった二酸化炭素を排出するサポートも行います。人工呼吸器は、「レスピレーター」や「ベンチレーター」と呼ばれることもあり、集中治療室など、患者さんの状態を注意深く監視する必要のある医療現場で広く活用されています。人工呼吸器の種類は様々で、患者さんの状態や治療目的によって使い分けられます。人工呼吸器は、呼吸不全に陥った患者さんの命を救う上で、非常に重要な役割を担う医療機器と言えるでしょう。