尿道カテーテル:役割と種類
尿道カテーテルとは、尿の通り道である尿道から膀胱まで、細い管を挿入し、尿を体外に排出するための医療器具です。この管のことをカテーテルと呼びます。
主に、自力で排尿することが難しい方に対して使用されます。例えば、手術後や病気の影響で一時的に排尿が困難な場合や、神経系の障害などで自分の意思で排尿をコントロールすることが難しい場合などです。
尿道カテーテルには、留置カテーテルと一時的カテーテルの二つの種類があります。留置カテーテルは、長期間にわたってカテーテルを挿入しておく必要があり、バルーンと呼ばれる水袋で膀胱内に固定されます。一方、一時的カテーテルは、その名の通り一時的に尿を排出するために使用し、その後は抜去します。
尿道カテーテルを使用することによって、尿閉による腎臓への負担を軽減したり、失禁の管理をしたりすることができます。しかし、カテーテルを挿入することによって、尿路感染症などの合併症のリスクも高まります。そのため、医師は患者の状態を考慮し、尿道カテーテルを使用する必要性とリスクを比較検討した上で、使用を決定します。