レビー小体型認知症:症状と課題
- レビー小体型認知症とはレビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症に次いで患者数が多い、三大認知症の一つです。 この病気は、脳の中で神経細胞に栄養を送り届ける役割を担うタンパク質の一つが、異常な形で凝集し、神経細胞内に「レビー小体」として蓄積することで発症すると考えられています。レビー小体は脳の広範囲に及び、認知機能に関わる領域や、運動機能、睡眠、視覚、自律神経などを司る領域にも影響を及ぼします。そのため、レビー小体型認知症では、物忘れなどの認知機能障害に加えて、パーキンソン病に似た運動症状(動作緩慢、手足の震え、筋肉の硬直など)、幻視、睡眠障害、自律神経症状(便秘、立ちくらみなど)といった多彩な症状が現れます。レビー小体型認知症の症状は、日によって、あるいは時間帯によって変動しやすいという特徴があります。 また、初期には、うつ症状や睡眠障害が目立つこともあり、認知症と気づかれにくい場合があります。レビー小体型認知症は、根本的な治療法はまだ確立されていません。しかし、症状を和らげ、進行を遅らせるための薬物療法やリハビリテーションがあります。 早期発見、早期治療が重要であり、気になる症状があれば、早めに医療機関を受診することが大切です。