バビンスキー反射

脳・神経

チャドック反射:錐体路障害を知らせるサイン

- チャドック反射とはチャドック反射は、神経系の状態、特に錐体路と呼ばれる運動神経系の経路に異常がないかを評価するために用いられる神経反射の一つです。この反射は、乳幼児期に自然と消失する原始反射の一つであり、通常、健康な成人では見られません。チャドック反射の検査方法としては、まず、患者さんを仰向けに寝かせた状態、もしくは椅子に座らせた状態で足を軽く外側に開いた状態にします。そして、検査を行う側とは反対の手で患者の足を軽く持ち、ハンマーの柄などの鈍的なもので、足の外くるぶしの下から踵を通り、つま先に向かって皮膚をこすります。もしも、錐体路と呼ばれる運動神経系の経路に障害があると、この刺激に対して足の親指が背側に反り返り、他の4本の指が開くような動き(バビンスキー反射) が見られます。これがチャドック反射陽性です。チャドック反射は、脳卒中や脳性麻痺、脊髄損傷などの神経疾患によって錐体路が障害を受けた場合に陽性となります。そのため、これらの疾患の診断や病状の評価に役立ちます。ただし、チャドック反射単独では診断を確定することはできません。他の神経学的検査と組み合わせて総合的に判断する必要があります。もしも、チャドック反射が陽性であった場合には、医師の診察を受け、適切な検査や治療を受けるようにしてください。
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