バセドウ病:自己免疫が引き起こす甲状腺の病気
- バセドウ病とはバセドウ病は、自分の免疫システムが誤って自分の体の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。この病気では、免疫の異常によって甲状腺を刺激する物質(自己抗体)が作られ、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまうことで様々な症状が現れます。通常、私達の体の代謝やエネルギー産生を調節する甲状腺ホルモンは、脳からの指令を受けて適切な量が分泌されます。しかしバセドウ病では、この調節機能が自己抗体によって狂わされてしまうのです。甲状腺ホルモンは、心拍数を増やしたり、体温を上昇させたりと、体の機能を活発にする働きがあります。そのため、バセドウ病になると、動悸や息切れ、暑がり、体重減少、手の震え、疲れやすくなるなどの症状が現れます。また、精神的な興奮やイライラ、不安感といった症状が現れることもあります。さらに、眼球突出といった特徴的な症状が現れる場合もあります。バセドウ病は、適切な治療を行えば症状を抑え、普通の生活を送ることができます。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。