ドナー

血液

骨髄バンク:命をつなぐ希望の橋渡し

骨髄バンクとは、白血病などの血液疾患で苦しむ患者さんにとって、まさに命の橋渡しをする大切な役割を担っています。これらの病気の治療には、健康な人の骨髄から採取した造血幹細胞を移植する治療法が有効な場合があります。しかし、移植が成功するには、提供者と患者さんの間で、白血球の型であるHLA型が一致する必要があります。 骨髄バンクは、まさにこのHLA型の一致という難題を乗り越えるために存在しています。ドナーと呼ばれる提供者の方々から、骨髄液や末梢血幹細胞を提供していただき、大切に保管しています。そして、移植を必要とする患者さんが現れた際に、HLA型が一致するドナーを探し出し、移植が実現するよう橋渡しを行います。 提供者と患者さん、両者の善意と希望を繋ぐ骨髄バンクは、多くの命を救う可能性を秘めた、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
泌尿器

生体腎移植:希望の光となる選択

- 生体腎移植とは腎臓は、私たちの体にとって重要な役割を担う臓器の一つです。老廃物や毒素を血液からろ過し、尿として体の外に排出する働きをしています。しかし、様々な病気によって腎臓の機能が低下し、最終的にほとんど機能しなくなってしまう状態を末期腎不全といいます。末期腎不全になると、腎臓の働きを補うために、人工的に血液をきれいにする透析治療が必要となります。 生体腎移植とは、この末期腎不全の患者さんに対して、機能しなくなった腎臓の代わりに、健康な人から提供された片方の腎臓を移植する手術のことです。健康な人の腎臓は二つあり、片方の腎臓だけでも十分に体内の老廃物や毒素を処理することができます。提供された腎臓は、患者さんの下腹部に埋め込まれ、血管や尿管と繋げられます。 腎臓移植を行うことで、多くの患者さんは透析治療から解放され、より自由な生活を送ることができるようになります。特に生体腎移植は、提供される腎臓が健康な状態であるため、移植後の腎機能の回復が良く、長期的な予後にも優れているという利点があります。 生体腎移植は、患者さんの生活の質を大きく向上させる可能性を秘めた治療法と言えます。
外科

命をつなぐ尊い行為:ドナーについて

病気や事故などによって、体の一部が機能しなくなってしまうことがあります。その結果、日常生活に支障をきたしたり、命に関わるような深刻な状況に陥ったりすることも少なくありません。そのような患者さんの命を救うために、臓器移植という治療法があります。臓器移植は、機能を失った臓器の代わりに、健康な臓器を移植する治療法です。臓器を提供してくれる人のことを、ドナーと呼びます。 ドナーには、大きく分けて2つの種類があります。1つは、ご自身が亡くなられた後に臓器を提供する「脳死ドナー」と、もう1つは、生きている間に臓器の一部を提供する「生体ドナー」です。脳死ドナーは、心臓死とは異なり、脳の機能が完全に停止した状態を指します。この状態でも、心臓や肺など、他の臓器は機能していることがあります。そのため、人工呼吸器などを用いることで、心臓を動かし続けながら臓器を摘出することが可能になります。一方、生体ドナーは、主に親族間で、腎臓や肝臓の一部などを提供します。 ドナーから提供される臓器は、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球など、多岐にわたります。これらの臓器は、移植を必要とする患者さんの体内に移植され、再びその機能を取り戻すことが期待されます。ドナーは、まさに他の人の命と未来を救う、尊い贈り物をする存在と言えるでしょう。
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