意識障害を測る:3-3-9度方式とは
- 救急医療の現場で活躍
救急医療の現場は、一刻を争う状況です。患者さんの状態を迅速かつ的確に把握し、適切な処置を行うことが求められます。その中でも、意識障害の程度を評価することは、重症度を見極め、適切な治療方針を決定するために非常に重要です。
このような状況下で活躍するのが、「3-3-9度方式」と呼ばれる意識レベルの評価方法です。この方法は、呼びかけに対する反応、痛み刺激に対する反応、開眼の有無、という3つの項目をそれぞれ3段階で評価し、合計点数を算出します。
呼びかけに対する反応は、名前を呼んだり話しかけたりした時の反応を見ます。痛み刺激に対する反応は、肩を軽く叩いたり、爪の付け根をつねったりした時の反応を見ます。そして、開眼の有無は、文字通り、患者さんが目を開けているかどうかを見ます。それぞれの項目で、正常な反応が見られれば3点、異常な反応が見られれば点数が低くなります。合計点が9点であれば意識清明、点数が低いほど意識障害が重度であると判断されます。
3-3-9度方式は、医療従事者間で共通の評価基準となるため、患者さんの状態に関する情報を正確に共有することができます。また、簡便な方法であるため、救急医療の現場のように、時間的制約が厳しい状況においても、迅速に意識レベルを評価することができます。
このように、3-3-9度方式は、救急医療の現場において、患者さんの救命や後遺症の軽減に大きく貢献している重要な評価方法と言えるでしょう。