サイトメガロウイルス

産婦人科

TORCH症候群:胎児への影響

- TORCH症候群とはTORCH症候群とは、妊娠中に母親からお腹の赤ちゃんに感染し、赤ちゃんに様々な障害を引き起こす可能性のある感染症の総称です。赤ちゃんに影響が出やすい感染症の頭文字をとってTORCH症候群と呼ばれており、それぞれの感染症は以下の通りです。* -T-oxoplasma(トキソプラズマ)* -O-ther(その他) 梅毒、B型肝炎ウイルス、HIV、ジカウイルス、風疹ウイルスなど* -R-ubella(風疹)* -C-ytomegalovirus(サイトメガロウイルス)* -H-erpes simplex virus(単純ヘルペスウイルス)これらの感染症は、多くの場合、妊婦さん自身は気付きにくい程度の軽い症状しか出ないことがあります。しかし、胎盤や産道を通じて赤ちゃんに感染すると、赤ちゃんにとっては発育の遅れや、視覚・聴覚障害、知的障害など、重篤な影響を及ぼす可能性があります。TORCH症候群の原因となる感染症の多くは、日常生活で予防することが可能です。妊娠を希望する女性や妊娠中の女性は、感染リスクを減らすために、手洗いやうがいを徹底したり、生肉や加熱不十分な食品を避けたり、ペットの衛生管理に気を付けたりするなど、注意が必要です。また、風疹など、ワクチンで予防できるものもありますので、妊娠前にワクチンを接種しておくことも重要です。妊娠中は、定期的な妊婦健診を受けることで、早期発見・早期治療に繋げることが大切です。
その他

身近に潜むサイトメガロウイルス

- サイトメガロウイルスとはサイトメガロウイルス(CMV)は、ヒトヘルペスウイルス5型とも呼ばれる、ありふれたウイルスです。このウイルスは、口唇ヘルペスの原因となるウイルスと同じ仲間です。世界中で多くの人がCMVに感染しており、日本では成人の約8割が過去に感染した経験を持つと言われています。健康な人がCMVに感染した場合、多くの場合は何も症状が出ないか、風邪のような軽い症状で済みます。しかし、免疫力が低下している人や妊娠している人が感染すると、肺炎や脳炎などの重篤な病気を発症するリスクが高まるため、注意が必要です。CMVは、咳やくしゃみなどの飛沫感染や、感染者の体液に接触することによって感染します。また、母子感染や性行為によって感染することもあります。一度感染すると、ウイルスは体の中に潜伏し続けます。普段は症状が出ませんが、免疫力が低下すると再び活性化し、症状が現れることがあります。CMVの感染を予防するためには、こまめな手洗いやうがいを心がけ、感染者の体液に触れないようにすることが大切です。また、免疫力が低下している人は、CMV感染のリスクが高いことを認識し、予防対策を徹底する必要があります。
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