ケルニッヒ徴候

脳・神経

髄膜刺激症状とケルニッヒ徴候

- ケルニッヒ徴候とはケルニッヒ徴候は、髄膜炎などの病気の際にみられる、足の動きに関する異常な反応のことを指します。ロシアの医師であるウラジミール・ケルニッヒによって発見されたことから、この名前が付けられました。私たちの脳と脊髄は、髄膜と呼ばれる薄い膜で覆われています。この髄膜に炎症が起こる病気を髄膜炎といいますが、ケルニッヒ徴候は、この髄膜炎を疑う重要な手がかりの一つとなります。ケルニッヒ徴候は、患者さんを仰向けに寝かせた状態で確認します。まず、検査する側の足を股関節と膝関節をそれぞれ90度に曲げた状態にします。その後、ゆっくりと膝をまっすぐに伸ばそうとすると、髄膜に炎症がある場合、痛みとともに膝が完全に伸びなくなる、または抵抗を感じてしまうのです。これは、炎症によって髄膜が刺激され、筋肉が硬直することで起こると考えられています。髄膜炎は、命に関わることもある病気です。そのため、早期に診断し、適切な治療を開始することが非常に重要になります。ケルニッヒ徴候は、髄膜炎の早期発見に役立つ重要なサインであるため、医療従事者だけでなく、一般の人々もその特徴を知っておくことが大切です。
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