クッパー細胞

消化器

肝臓の守護神:クッパー細胞

- 肝臓の構造肝臓は、体重の約2%を占める、成人男性で約1.2~1.5kg、成人女性で約1~1.2kgにもなる、人体最大の臓器です。横隔膜のすぐ下に位置し、肋骨に守られるようにお腹の右上に収まっています。肝臓の表面は線維性の膜で覆われており、内部は肝細胞と呼ばれる小さな細胞が、規則正しく並んだ構造をしています。肝細胞は、栄養分の代謝や貯蔵、有害物質の解毒、胆汁の生成など、実に500種類以上もの働きを担う、まさに肝臓の働きの中心を担う細胞と言えるでしょう。肝細胞がびっしりと詰まった肝臓の内部には、門脈と呼ばれる血管から栄養や酸素を豊富に含んだ血液が流れ込み、肝動脈からは酸素を多く含んだ血液が流れ込みます。これらの血管は、肝臓内で枝分かれを繰り返しながら、毛細血管と呼ばれる非常に細い血管へと変化していきます。毛細血管は、肝細胞一つ一つに密着するように網目状に広がっており、まるでスポンジのような構造を作っています。この毛細血管の網目状の構造は、類洞と呼ばれ、栄養や酸素を効率よく肝細胞に届けると同時に、肝細胞で処理された物質や老廃物を運び出す役割も担っています。このように、肝臓は、無数の肝細胞と、それを取り囲む血管網が複雑に絡み合った、非常に精巧な構造をしています。この複雑な構造こそが、肝臓が多様な機能を効率よく行うことを可能にしているのです。
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