オキシトシン

産婦人科

出産後の痛み 後陣痛って?

赤ちゃんを産んだ後、多くのお母さんが経験する痛みに「後陣痛」というものがあります。これは、妊娠中に大きく膨らんでいた子宮が、出産を終えて元の大きさに戻ろうと収縮することで起こる痛みです。子宮は、赤ちゃんを十月十日かけてお腹の中で育てられるよう、妊娠中に大きく膨らんでいきます。出産を終えると、その大きな子宮が急速にしぼんでいくため、子宮の筋肉が収縮し、痛みを感じてしまうのです。この痛みは、まるで生理痛がひどい時のような、鈍い痛みであることが多いようです。後陣痛の痛みの強さや続く期間には個人差がありますが、多くの場合、出産後2~3日程度で落ち着いてきます。中には1週間ほど続く方もいらっしゃいます。後陣痛は、決して珍しいものではなく、出産を終えた女性の体が正常に回復しているサインと言えます。しかし、痛みがひどい場合や、不安に感じる場合は、我慢せずに医師や助産師に相談するようにしましょう。
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絆を深めるホルモン:オキシトシン

- オキシトシンとはオキシトシンは、人間の脳の中心部にある視床下部と呼ばれる場所で生成され、脳の下方にある下垂体後葉から分泌されるホルモンです。ホルモンは、体内の特定の器官や組織に向けてメッセージを伝える役割を担っています。オキシトシンは9個のアミノ酸が連なってできたペプチドホルモンと呼ばれる種類に分類され、その構造は1953年に初めて解明されました。オキシトシンという名前は、ギリシャ語で「速い出産」を意味する言葉に由来しています。その名の通り、オキシトシンは出産時の子宮の収縮を促し、分娩をスムーズに進めるために重要な役割を果たしています。また、出産後には乳腺を刺激し、母乳の分泌を促す働きもあります。オキシトシンは、母親と赤ちゃんの絆を深めるホルモンとしても知られており、「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」と呼ばれることもあります。オキシトシンの働きは、出産や授乳といった母親としての役割だけでなく、人との信頼関係を築いたり、ストレスを軽減したりする効果も期待されています。例えば、親しい人と触れ合ったり、抱きしめたりすることで、オキシトシンの分泌が促進され、心が穏やかになり、幸福感を感じやすくなると言われています。
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