小児の腎臓に発生する悪性腫瘍:腎芽腫
- 腎芽腫とは腎芽腫は、かつてウィルムス腫瘍とも呼ばれていた、子どもの腎臓にできる悪性腫瘍です。腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として体外に排出する大切な臓器ですが、この腎臓を形成する細胞の一部が腫瘍化することで腎芽腫が発生します。 小児の腎臓にできる癌としては最も多く、全体の約9割を占めます。発生頻度は10万人に約7~10人とされています。一般的に5歳未満の小児に多く見られ、特に3歳から4歳で最も多く診断されます。15歳以上の発症は非常に稀です。 腎芽腫は初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、腫瘍が大きくなるとお腹にしこりを触れたり、腹痛や血尿などの症状が現れることがあります。早期発見、早期治療が重要なため、気になる症状があれば早めに医療機関を受診することが大切です。