インシデント

看護技術

医療現場におけるインシデントレポートの重要性

- インシデントレポートとは医療現場では、患者さんの安全を最優先に、日々、最善の医療を提供しようと努めています。しかし、予期せぬ出来事や、一歩間違えれば患者さんに危害が及ぶ可能性があった事象が発生してしまうこともあります。このような出来事を「インシデント」と呼びます。インシデントには、点滴の投与速度が誤って設定されていた、薬剤の名称が似ていて別の薬剤と取り違えそうになった、医療機器の操作を誤りそうになったなど、実際に患者さんに危害が及ばなかったケースも含まれます。もちろん、医療行為によって患者さんに怪我や病気を負わせてしまう「医療事故」もインシデントに含まれます。「インシデントレポート」は、このような医療現場で起こったインシデントについて記録するための報告書です。インシデントレポートを作成し、記録し、分析することで、医療現場全体でインシデントの発生原因を究明し、再発防止に役立てることができます。インシデントレポートは、単に医療ミスを責めるための書類ではありません。患者さんの安全を守るための、医療現場における重要なツールといえるでしょう。
その他

医療安全とインシデント:ヒヤリ・ハットから学ぶ

- インシデントとは医療現場では、患者さんの安全を最優先に考え、日々業務にあたっています。しかし、どんなに注意深くても、予期せぬ出来事や、小さなミスが起こってしまう可能性は避けられません。このような、患者さんに怪我や不利益が生じる可能性があった出来事のうち、結果として重大な事態に至らなかったものを「インシデント」と呼びます。例えば、点滴の投与速度を誤って設定してしまうことは、患者さんの容態に大きな影響を与える可能性があります。しかし、看護師がすぐに誤りに気付き、投与速度を修正できた場合は、インシデントとして報告されます。同様に、手術中に誤って使用される可能性のあった器具に、医師が事前に気付いた場合もインシデントです。医療現場では、インシデントは「ヒヤリ・ハット」と呼ばれることもあります。これは、医療従事者が日々の業務の中で経験する、危険を予知させるような出来事や、実際に小さなミスをしてしまったが、幸いにも患者さんに重大な影響を与えなかった出来事を指します。インシデントは、患者さんに直接的な被害がなかったとしても、医療現場の安全性や業務プロセスに潜む問題点を明らかにする重要な手がかりとなります。インシデントを報告し、分析することで、同様の事象の発生を予防し、より安全な医療体制を構築することが可能になります。
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