めまい

循環器

意識消失の影に潜む心臓病:アダムス・ストークス症候群

アダムス・ストークス症候群では、突然意識を失ってしまうという恐ろしい症状が現れることがあります。これは、心臓の拍動が一時的に乱れることで、脳に血液が十分に行き渡らなくなることが原因です。 心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしています。しかし、アダムス・ストークス症候群の場合、このポンプ機能が乱れてしまい、血液を送り出すリズムが崩れてしまうことがあります。すると、脳に十分な酸素を含んだ血液が送られなくなり、意識を失ってしまうのです。 意識消失は、まるでスイッチが切れたように突然起こります。そのため、周囲の人にとっては非常に驚きと不安を伴う出来事となります。患者さん自身は、意識を失っている間は周囲で何が起きているのか全くわかりません。そのため、転倒して怪我をしてしまうこともあります。 このような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。適切な治療を受けることで、症状の改善や進行の抑制が期待できます。
耳鼻科

めまい:その原因と症状

- めまいとはめまいは、自分自身の身体感覚と周囲の空間認識にずれが生じることで起こる錯覚や異常感覚です。まるで自分が静止しているのに、周りの景色だけが回転しているように感じたり、あるいは、実際には動いていないにもかかわらず、体がふわふわと宙に浮いたり沈んだりするような感覚を覚えることがあります。このような感覚に加えて、歩行中に体がふらついたり、左右どちらかに傾いたりするのも、めまいの症状の一つです。めまいの感じ方は人によってさまざまで、「ふわふわする」「目が回る」といった表現のほか、「意識が遠のく」「地面に引き込まれる」など、実に多様な訴えがあります。めまいは、その原因となる病気によって大きく二つに分けられます。一つは、耳の奥にある平衡感覚をつかさどる器官、あるいはその情報を脳に伝える神経に異常が生じることで起こる「末梢性めまい」です。もう一つは、脳梗塞や脳出血など、脳に異常が生じることで起こる「中枢性めまい」です。めまいは、日常生活に支障をきたすだけでなく、背後に深刻な病気が潜んでいる可能性もあります。そのため、自己判断せずに、めまいの症状を感じたら、速やかに医療機関を受診することが大切です。
耳鼻科

真珠腫性中耳炎:耳の奥に潜む真珠の脅威

- 真珠腫性中耳炎とは 真珠腫性中耳炎は、耳の奥にある中耳という空間に、本来はあってはいけない皮膚細胞が入り込み、増殖してしまう病気です。 中耳には、音を伝えるための小さな骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)が存在し、鼓膜の振動を内耳に伝えています。 真珠腫性中耳炎になると、この中耳の中に皮膚細胞が入り込み、増殖を始めます。 この皮膚細胞は、まるで真珠のように白く見える塊を作るため、「真珠腫」と呼ばれています。 真珠腫は、周囲の骨を溶かしながら徐々に大きくなっていく性質を持っています。 そのため、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまう場合もあります。 しかし、真珠腫が大きくなると、周囲の組織や神経を圧迫し始め、様々な症状が現れてきます。 具体的には、耳の聞こえが悪くなる、耳鳴りがする、耳が詰まった感じがする、耳だれが出るといった症状がみられます。 さらに症状が進むと、めまいや顔面神経麻痺、頭痛、意識障害などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。 真珠腫性中耳炎は、自然に治ることはなく、放置すると症状が悪化する一方です。 そのため、早期発見・早期治療が非常に重要となります。
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