けいれん

循環器

意識消失の影に潜む心臓病:アダムス・ストークス症候群

アダムス・ストークス症候群では、突然意識を失ってしまうという恐ろしい症状が現れることがあります。これは、心臓の拍動が一時的に乱れることで、脳に血液が十分に行き渡らなくなることが原因です。 心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしています。しかし、アダムス・ストークス症候群の場合、このポンプ機能が乱れてしまい、血液を送り出すリズムが崩れてしまうことがあります。すると、脳に十分な酸素を含んだ血液が送られなくなり、意識を失ってしまうのです。 意識消失は、まるでスイッチが切れたように突然起こります。そのため、周囲の人にとっては非常に驚きと不安を伴う出来事となります。患者さん自身は、意識を失っている間は周囲で何が起きているのか全くわかりません。そのため、転倒して怪我をしてしまうこともあります。 このような症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。適切な治療を受けることで、症状の改善や進行の抑制が期待できます。
消化器

厄介なしゃっくりの謎に迫る

誰でも経験したことがある、あの「ヒック、ヒック」という特徴的な音。それが「しゃっくり」です。医学用語では「吃逆(きつぎゃく)」とも呼ばれています。このしゃっくりは、呼吸をする時に起こる、一時的な痙攣です。 一体なぜ、このような現象が起こるのでしょうか? しゃっくりは、私たちの身体の中にある、呼吸に関わる筋肉の動きが深く関係しています。呼吸をするとき、肺の下にドーム状に広がっている横隔膜という筋肉が上下に動きます。この横隔膜を始めとする呼吸筋が、私たちの意思とは無関係に、急に縮んでしまうのです。同時に、声帯も瞬間的に閉じてしまいます。この横隔膜の急な収縮と声帯の閉鎖が組み合わさることで、「ヒック、ヒック」という音が出てしまうのです。 まるで、私たちの身体が、意識とは別に、短い呼吸のいたずらを繰り返しているかのようです。
脳・神経

強直間代性けいれん:知っておきたいこと

けいれんは、脳を流れる電流に異常が生じることで起こる発作です。意識や運動、感覚、行動などに一時的に異常が現れます。一口にけいれんと言っても、その種類は様々で、症状や持続時間も人によって、また原因によって異なります。 けいれんは大きく分けて、一部の脳領域で異常な電気活動が起こる部分発作と、脳全体に広がる全般発作の二つに分類されます。 部分発作は、さらに意識が保たれる単純部分発作と、意識がなくなる複雑部分発作に分けられます。単純部分発作では、手足が勝手に動いたり、感覚がおかしくなったりするなどの症状が現れます。複雑部分発作では、意識がなくなったり、ぼーっとしたりする症状に加え、意味のない行動を繰り返すこともあります。 一方、全般発作では、脳全体に異常な電気活動が広がるため、全身に症状が現れます。意識を失って体全体が硬直する強直間代発作や、全身の筋肉から力が抜けて、ぐったりとする欠神発作など、様々なタイプの発作があります。 繰り返しけいれんを起こす病気として、てんかんが挙げられます。てんかんは、脳の神経細胞の過剰な興奮によって起こると考えられており、薬物療法や外科療法など、様々な治療法があります。 けいれんは、その種類や症状、持続時間、頻度などを把握することが重要です。けいれんが疑われる場合は、自己判断せずに、速やかに医療機関を受診しましょう。
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