感染力の脅威:麻疹について
病院での用語を教えて
先生、「麻疹」ってどんな病気ですか?
体の健康研究家
麻疹は、ウイルスによって起きる感染力がとても強い病気だよ。よく「はしか」って呼ばれている病気のことなんだ。
病院での用語を教えて
「はしか」は聞いたことあります! どうやってうつるんですか?
体の健康研究家
空気や、咳やくしゃみのしぶき、それから接触でもうつるんだ。だから、麻疹にかかった人と近くにいるだけでもうつってしまう可能性があるんだよ。
麻疹とは。
「麻疹」は、医学や健康について扱う際に使われる言葉です。麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、一般的には「はしか」として知られています。感染力が非常に強く、空気、飛沫、接触のいずれの経路でも感染します。初めて感染した場合、90%以上の人が発症し、症状が現れないまま感染しているケースはほとんどありません。
麻疹とは?
– 麻疹とは?麻疹は、麻疹ウイルスが原因で起こる感染症です。このウイルスは、空気中に漂う小さな droplets を吸い込む「空気感染」、咳やくしゃみなどの「飛沫感染」、ウイルスが付着した物に触れる「接触感染」など、様々な経路で感染するため、非常に感染力が強い点が特徴です。感染すると、39度前後の高熱が続き、咳、鼻水、目の充血といった風邪に似た症状が現れます。その後、顔から体全体に赤い発疹が広がり、数日間続くのが特徴です。麻疹は、合併症を引き起こす可能性もある病気です。肺炎や中耳炎といった比較的軽い合併症の他に、脳炎や脳症といった重い合併症を引き起こすこともあり、最悪の場合、死に至ることもあります。しかし、麻疹はワクチンで予防可能な病気です。ワクチン接種を受けることで、麻疹ウイルスに対する免疫を獲得し、感染を防ぐことができます。また、周囲の人がワクチン接種を受けていることで、ウイルスが拡散しにくくなるため、自分だけでなく、周りの人を守ることにもつながります。麻疹は一度流行すると、その感染力の強さから、あっという間に広まってしまう可能性があります。そのため、ワクチン接種が非常に重要となります。
項目 | 内容 |
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原因 | 麻疹ウイルス |
感染経路 | 空気感染、飛沫感染、接触感染 |
症状 |
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合併症 |
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予防 | ワクチン接種 |
感染経路と症状
– 感染経路と症状麻疹は、空気感染と接触感染の二つの経路で感染します。空気感染は、感染者が咳やくしゃみをした際に、ウイルスを含む細かい飛沫が空気中に飛び散り、それを周囲の人が吸い込むことで起こります。そのため、感染者と同じ部屋にいるだけでも感染する可能性があります。また、咳やくしゃみで飛び散ったウイルスは、空気中を漂い、ドアノブや机などの物の表面に付着することがあります。そのウイルスが付着した物を触った手で、自分の口や鼻を触ってしまうことで感染するのが接触感染です。感染すると、約10日から12日間は症状が出ない潜伏期間が続きます。その後、38度以上の高熱、咳、鼻水、くしゃみ、目の充血といった風邪のような症状が現れ始めます。さらに、数日後には顔から首、体、手足へと全身に赤い発疹が広がっていきます。発疹は最初は小さく赤い斑点ですが、次第に大きくなり、やがてくっつき合って全身を覆うようになります。発熱は3~4日続きますが、その後は解熱し、発疹も色素沈着を残して消失していきます。ただし、麻疹は肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすこともあり、注意が必要です。
感染経路 | 症状 |
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合併症のリスク
麻疹は、中耳炎や肺炎、脳炎といった合併症を引き起こす可能性のある感染症です。これらの合併症は、乳幼児や免疫力が低下している方において、特に重症化するリスクが高まります。
中耳炎は、麻疹にかかった方の約5~10%にみられる合併症です。耳の痛みや発熱といった症状が現れます。
肺炎は、麻疹にかかった方の約1~6%にみられる合併症です。咳や痰に加え、呼吸が苦しくなるといった症状が現れます。
脳炎は、麻疹にかかった方の約0.1%にみられる合併症です。発熱や頭痛、嘔吐といった症状が現れ、意識がもうろうとなることもあります。麻疹脳炎を発症すると、知的障害や運動障害、聴力障害といった後遺症が残る可能性があります。
麻疹は命に関わる危険性もある感染症です。合併症のリスクを減らすためにも、予防接種をしっかりと受けることが重要です。
合併症 | 発生率 | 主な症状 | 重症化リスクが高い人 | 後遺症 |
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中耳炎 | 約5~10% | 耳の痛み、発熱 | 乳幼児、免疫力が低下している人 | – |
肺炎 | 約1~6% | 咳、痰、呼吸困難 | 乳幼児、免疫力が低下している人 | – |
脳炎 | 約0.1% | 発熱、頭痛、嘔吐、意識障害 | 乳幼児、免疫力が低下している人 | 知的障害、運動障害、聴力障害 |
予防とワクチン
麻疹は、空気感染などによって、たいへんうつりやすい感染症として知られていますが、ワクチンを接種することによって防ぐことができます。はしかのワクチンは、2回接種することで、ほぼ100%に近い確率で発症を防ぐことができるとても効果の高いワクチンです。
日本では、麻疹と風疹の両方の予防を目的として、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)を乳幼児に接種する制度があります。このワクチンは、法律で決められた定期接種に含まれており、1歳の誕生日を迎えた時点と、小学校に入学する前の1年間の2回に分けて接種を受けます。
麻疹は、感染力が非常に強く、免疫を持たない人が感染すると、周囲の人たちにも簡単にうつしてしまう可能性があります。ワクチンを接種していない人が感染すると、自分自身が病気にかかってしまうだけでなく、周りの人たちにも病気を広げてしまう可能性があるため、注意が必要です。麻疹から自分自身を守り、周りの人たちへの感染を防ぐためにも、ワクチンを接種することが重要です。
項目 | 内容 |
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病気 | 麻疹 |
感染経路 | 空気感染など |
予防法 | 麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン) |
ワクチンの効果 | 2回接種でほぼ100%発症を予防 |
接種時期 | 1歳と小学校入学前の2回 |
ワクチンの重要性 | – 感染力が強いため、ワクチン未接種者は自身と周囲への感染リスクを高める – 自分自身と周囲を守るためにワクチン接種が重要 |
まとめ
麻疹は、空気感染などを通して非常に広がりやすい病気として知られています。感染すると高い熱が出たり、体に発疹が現れたり、時には肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすこともあります。特に、免疫力が十分に備わっていない小さな子供や高齢者は重症化するリスクが高く、注意が必要です。麻疹の感染拡大を防ぎ、自分自身と周囲の人々を守るためには、ワクチン接種が最も有効な手段です。 麻疹ワクチンは、麻疹ウイルスに対する免疫を獲得することを助け、発症のリスクを大幅に減らすことができます。また、万が一感染した場合でも、症状を軽く抑える効果が期待できます。ワクチンは2回接種することで、より確実な予防効果が得られます。日本では、乳幼児期に2回の定期接種が推奨されています。まだワクチンを接種していない方は、かかりつけ医または地域の保健センターに相談し、ワクチン接種について検討することをおすすめします。
項目 | 内容 |
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病気名 | 麻疹 |
感染経路 | 空気感染など |
症状 | 高熱、発疹、肺炎、脳炎など |
重症化リスクが高い人 | 小さな子供、高齢者 |
予防策 | ワクチン接種 |
ワクチンの効果 | – 麻疹ウイルスに対する免疫獲得 – 発症リスクの軽減 – 感染時の症状軽減 |
推奨される接種回数 | 2回 |
ワクチンの相談先 | かかりつけ医、地域の保健センター |