歯の病気:う蝕を知ろう

歯科・口腔

歯の病気:う蝕を知ろう

病院での用語を教えて

先生、「う蝕」って虫歯のことって書いてあるけど、どうして「虫歯」っていう言葉があるのに「う蝕」っていう言葉を使うんですか?

体の健康研究家

いい質問だね!「虫歯」は、歯が虫に食われたように見えることから生まれた言葉で、誰でも分かりやすいよね。でも、医学的に正確に言うと、歯が溶けてしまう病気だから「う蝕」と呼ぶんだ。

病院での用語を教えて

なるほど。「う蝕」の方が専門的な言葉ってことですね。ところで、歯が溶けるってどういうことですか?

体の健康研究家

口の中の細菌が、食べ物の糖を使って酸を作るんだ。その酸によって、歯の表面が溶けてしまうんだよ。だから、甘いものを食べた後は特に、歯磨きが大切なんだよ!

う蝕とは。

「う蝕」は、いわゆる「虫歯」のことです。歯周病と並んで、歯医者さんが扱う主な病気のうちのひとつです。口の中にいる細菌が酸を作り出し、その酸が歯のカルシウムやリンを溶かしてしまうことが原因です。症状としては、歯の色が変わったり、茶色や黒色になったりします。また、歯がしみたり、痛んだりすることもあります。治療では、なるべく歯を削らないようにすることが大切だと考えられています。初期のう蝕であれば、自然に治ることもありますが、進行して溶けてしまった歯は、元には戻りません。初期の段階では、フッ化物を塗るなどの処置を行います。さらに進行した場合は、う蝕になった部分を削り、詰め物などをして形を修復します。場合によっては、麻酔を使うこともあります。

う蝕とは?

う蝕とは?

– う蝕ってどんな病気?う蝕は、一般的に「虫歯」とよばれる、歯の病気です。歯周病とともに、歯の病気の代表的なものであり、多くの人が経験します。私たちの口の中には、たくさんの種類の細菌が住んでいて、その中には、歯にとって良くない働きをするものもいます。う蝕は、これらの細菌が、食べ物の糖などを分解する際に作り出す「酸」によって発生します。この酸が、歯の表面にある硬いエナメル質を溶かし始め、徐々に歯の内部へと浸食していきます。エナメル質の下にある象牙質は、エナメル質よりも柔らかく、酸の影響を受けやすいため、う蝕はさらに進行しやすくなります。初期段階では、自覚症状がない場合も多いですが、進行すると、冷たいものや甘いものがしみたり、食べ物が挟まりやすくなったりします。さらに悪化すると、激しい痛みを感じたり、歯が大きく欠けたりすることもあります。う蝕は、自然に治ることはありません。早期に発見し、歯科医院で適切な治療を受けることが重要です。日頃から、歯磨きを丁寧に行い、歯垢や食べかすを残さないように心がけ、定期的な歯科検診を受けることで、う蝕を予防しましょう。

項目 詳細
病気名 う蝕(虫歯)
原因 口の中の細菌が、食べ物の糖を分解する際に作り出す「酸」
症状 – 初期段階:自覚症状がない場合も多い
– 進行段階:冷たいものや甘いものがしみたり、食べ物が挟まりやすくなる
– 重症化:激しい痛み、歯が欠ける
経過 1. 歯の表面のエナメル質が酸によって溶かされる
2. エナメル質の下の象牙質が、さらに酸によって溶かされる
3. う蝕が進行する
治療 自然治癒しないため、歯科医院で適切な治療が必要
予防 – 歯磨きを丁寧に行い、歯垢や食べかすを残さない
– 定期的な歯科検診

う蝕の原因

う蝕の原因

虫歯、つまりう蝕は、歯の表面が溶けてしまう病気です。その主な原因は、ミュータンス菌と呼ばれる細菌です。

私達が毎日食事をする際、ご飯やパン、お菓子などに含まれる糖分も口の中に入ってきます。ミュータンス菌は、この糖分を栄養源として、酸を作り出すという特徴を持っています。そして、この酸によって歯の表面が溶かされることが、う蝕の始まりです。

特に、砂糖をたっぷり使った甘いお菓子やジュースなどを頻繁に口にすると、ミュータンス菌はどんどん増え、う蝕のリスクは高くなります。また、歯磨きを怠り、食べカスが口の中に残った状態にしておくと、ミュータンス菌にとってさらに住みやすい環境になり、う蝕を促進してしまいます。

う蝕を防ぐには、甘いものを食べ過ぎない、食べた後はきちんと歯磨きをするなど、口の中の衛生管理をしっかり行うことが大切です。

虫歯(う蝕)の原因 メカニズム 予防策
ミュータンス菌 糖分を栄養源に酸を作り、歯の表面を溶かす。 甘いものを食べ過ぎない
食べた後はきちんと歯磨きをする

う蝕の症状

う蝕の症状

– う蝕の症状う蝕は、初期段階では気付きにくいという特徴があります。歯の表面のエナメル質が白く濁る、あるいは茶色や黒色に変色するといった変化が現れますが、痛みなどの自覚症状がない場合も少なくありません。そのため、歯医者での定期的な検診などを通して、早期発見に努めることが重要です。う蝕が進行すると、エナメル質の下にある象牙質にまで及び、冷たいものや熱いものが歯にしみるようになります。これは、象牙質に存在する細かな穴が、温度変化による刺激を歯の神経に伝えてしまうためです。さらに症状が進むと、何もしていなくてもズキズキと痛むようになり、日常生活にも支障をきたすようになります。ここまで進行してしまうと、歯の神経を取り除く治療が必要になることもあります。う蝕は早期発見・早期治療が大切です。少しでも異変を感じたら、早めに歯医者を受診しましょう。

う蝕の進行段階 症状
初期段階 – 歯の表面のエナメル質が白く濁る
茶色や黒色に変色する
– 痛みなどの自覚症状がない場合も
進行段階 – エナメル質の下にある象牙質にまでう蝕が及ぶ
冷たいものや熱いものが歯にしみる
末期段階 何もしていなくてもズキズキと痛む
– 歯の神経を取り除く治療が必要になることも

う蝕の治療

う蝕の治療

虫歯と一般的に呼ばれるう蝕は、歯の表面を覆うエナメル質が、プラーク(歯垢)の中に潜む細菌によって作り出される酸によって溶解されることで発生します。初期段階のう蝕では、歯の表面が白く濁ったり、茶色く変色したりしますが、痛みはほとんどありません。この段階では、歯医者さんでフッ化物を塗布するなどの処置を受けることで、歯の再石灰化を促進し、う蝕の進行を食い止めることが可能です。

しかし、う蝕が進行し、エナメル質の下にある象牙質にまで達すると、冷たいものや甘いものがしみたり、痛みを感じたりするようになります。この段階になると、う蝕になった部分を削り、詰め物をして修復する治療が必要になります。さらにう蝕が進行し、歯髄(歯の神経や血管が集まっている部分)にまで達すると、激しい痛みや腫れが生じます。この場合、歯の神経を取り除く根管治療を行った後、被せ物をすることで歯の機能を回復させる治療が必要になります。

重症化すると、歯の根っこの先にまでう蝕が進行し、歯を支える骨が溶けてしまうことがあります。こうなると、残念ながら抜歯せざるを得ないケースもあります。う蝕は早期発見・早期治療が重要です。少しでも気になることがあれば、早めに歯医者さんに相談しましょう。

う蝕の段階 症状 治療法
初期段階 歯の表面が白く濁ったり、茶色く変色したりする。痛みはほとんどない。 フッ化物塗布などによる再石灰化の促進
エナメル質の下の象牙質に到達した段階 冷たいものや甘いものがしみたり、痛みを感じたりする。 う蝕になった部分を削り、詰め物をする。
歯髄に到達した段階 激しい痛みや腫れが生じる。 根管治療を行い、被せ物をする。
重症化 歯の根っこの先にまでう蝕が進行し、歯を支える骨が溶ける。 抜歯

う蝕の予防

う蝕の予防

– う蝕の予防

う蝕は、歯の表面に付着した細菌が、食べ物に含まれる糖を分解する際に酸を産生し、その酸によって歯が溶かされてしまう病気です。一度歯が溶けてしまうと、自然に治ることはありません。そのため、う蝕にならないためには、日頃から予防に努めることが何よりも大切です。

う蝕予防の基本は、毎食後と間食後に歯磨きをすることです。歯磨きによって、歯の表面に付着した細菌や食べかすを取り除き、細菌が酸を作るのを防ぎます。歯ブラシは、自分の歯並びに合ったものを選び、歯と歯ぐきの境目を丁寧にブラッシングしましょう。また、歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使用すると効果的に取り除くことができます。

さらに、砂糖を多く含むお菓子やジュースを控えめにすることも重要です。砂糖は、細菌が酸を作るための栄養源となります。甘いものを食べた後は、特に念入りに歯磨きをするか、水やお茶で口の中をすすいで、糖分を洗い流すように心がけましょう。

そして、定期的に歯科医院で検診を受けることも大切です。歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニングを受け、歯石を取り除いてもらいましょう。歯石は、歯ブラシだけでは取り除くことが難しく、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。また、早期発見・早期治療のためにも、定期的な検診は欠かせません。

う蝕予防のポイント 詳細
毎食後と間食後の歯磨き 歯の表面に付着した細菌や食べかすを取り除き、細菌が酸を作るのを防ぐ。歯ブラシは、自分の歯並びに合ったものを選び、歯と歯ぐきの境目を丁寧にブラッシングする。歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使用する。
砂糖を多く含むお菓子やジュースを控える 砂糖は、細菌が酸を作るための栄養源となるため、摂取を控え、甘いものを食べた後は、特に念入りに歯磨きをするか、水やお茶で口の中をすすいで、糖分を洗い流す。
定期的な歯科医院での検診 歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニングを受け、歯石を取り除く。早期発見・早期治療のためにも、定期的な検診は欠かせない。

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