処方箋の「do」ってなに?
病院での用語を教えて
先生、「do」って、医学とか健康の分野で使う言葉って聞いたんですけど、どういう意味ですか?
体の健康研究家
よくぞ聞いてくれました! 実は「do」は、お医者さんがカルテに書く時に使う記号で、「同じ」っていう意味なんだよ。
病院での用語を教えて
へー! 例えばどんな時に使うんですか?
体の健康研究家
例えば、薬を毎日飲むように指示する場合、「朝昼晩 食後」と書いた後に「do」と書くことで、「毎食後」ってことを省略して表せるんだ。便利だね!
doとは。
お医者さんや健康に関する言葉で「do」っていうのがあるんだけど、これはお薬の紙とかカルテに書くときに、「同じ」って意味で使う記号のことなんだって。何度も繰り返すとか写すっていう意味の英語の「ditto」っていう言葉がもとになってるんだってさ。
「do」の意味
病院で処方箋を受け取ったり、過去の診療記録を目にしたりする際に、「do」という見慣れない記号に出くわすことがあるかもしれません。 この「do」は、一体何を意味するのでしょうか? 実は、これはラテン語で「同じ」を意味する「ditto」を短縮した形で、医療現場では「同上」と同じ意味合いで使われています。
例えば、処方箋に薬の名前や飲む量などが何行にもわたって書かれているとします。もし、前の行と同じ内容を繰り返す場合、医師は「do」を使って簡潔に表現するのです。これは、医師が処方箋を簡潔にまとめ、かつ、薬剤師が処方内容を正確に理解するための共通認識として、医療現場で広く使われています。
つまり、「do」は単なる記号ではなく、医療従事者間でスムーズな情報伝達を可能にするための重要な役割を担っていると言えるでしょう。
略語 | 意味 | 使用例 |
---|---|---|
do | ditto (ラテン語) 同上 |
処方箋で前の行と同じ内容を繰り返す場合など |
「do」が使われる場面
医療現場において、「do」という表現は、カルテや処方箋といった医療文書で頻繁に目にすることがあります。特に、薬の名前やその使い方、飲む量、回数など、何度も繰り返し書く必要がある項目でよく使われます。これは、忙しい医療従事者にとって、カルテや処方箋を簡潔に分かりやすく記載するために役立っています。
例えば、患者さんに毎日朝晩同じ薬を同じ量だけ服用してもらう場合、「朝晩毎食後 ○錠」と書く代わりに、「do」を使って「朝晩毎食後 ○錠 do」と書くことができます。このように、「do」は前の記述を繰り返すことを意味し、医療従事者間の共通認識として、繰り返しを避けることで、記載の手間を省き、効率的に情報伝達を行うことを可能にしています。
また、「do」は体温や血圧など、時間の経過とともに変化する数値を記録する際にも活用されます。例えば、体温が朝は37度、昼も37度だった場合、カルテには「体温 朝37℃ 昼 do」のように記載されます。このように、前の時間帯と同じ数値であれば「do」と記入することで、時間と労力を節約できるだけでなく、カルテ全体の記載量を減らし、重要な情報が見やすくなるというメリットもあります。
表現 | 意味 | 使用例 | メリット |
---|---|---|---|
do | 前の記述の繰り返し | – 朝晩毎食後 ○錠 do – 体温 朝 37℃ 昼 do |
– 記述の手間を省く – 情報伝達を効率化する – カルテ全体の記載量を減らす – 重要な情報が見やすくなる |
「do」の注意点
医療現場では、カルテや指示書などで頻繁に「do」という表現を用います。これは「同処置」「同様」を意味し、前の記述と同じ内容を繰り返す際に便利な略語です。しかし、この「do」は便利な反面、使い方を誤ると重大な医療事故に繋がる可能性があります。
「do」を使用する上で最も注意すべき点は、前の記述と完全に同一の内容である場合にのみ使用することです。少しでも内容が異なる場合は、「do」を使わずに正確に情報を記載する必要があります。
例えば、薬の処方箋で、前の行の服用量を安易に「do」で省略してしまうと、本来とは異なる量を患者が服用してしまう可能性があります。それが原因で、過剰摂取や予期しない副作用を引き起こすかもしれません。
カルテへの記載でも同様です。前の患者と同じ検査や治療を行う場合でも、患者の状態や検査値などに違いがあれば、「do」ではなく具体的に記載する必要があります。
「do」はあくまでも簡略化のための表現であり、医療の現場では患者の安全を第一に考え、正確な情報伝達が不可欠です。「do」を使用する際は、今一度、前の記述と完全に同一の内容であるかを確認し、少しでも疑問があれば、省略せずに正確に記載する習慣をつけましょう。
まとめ
医療現場では、患者さんに適切な治療を提供するために、様々な情報が飛び交います。その中で、指示や処方などを明確に伝えるために、「do」という記号が使われることがあります。「do」はラテン語で「与える」という意味で、医療現場では「用法」「用量」を表す際に用いられます。具体的には、「1日3回、食後に服用」といった場合に、「3回」の部分を「3do」と表記することがあります。このように、「do」は簡潔に情報を伝えるための便利なツールとして機能しています。
しかし、この「do」は、医療従事者以外には馴染みが薄く、誤解を生む可能性も秘めていることを忘れてはなりません。例えば、処方箋に「2do」と書かれていた場合、患者さんによっては「2日分」と誤解してしまうかもしれません。このような誤解は、患者さんの健康に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
医療従事者は、「do」を用いる際には、患者さんに誤解がないよう、丁寧に説明する必要があります。患者さんも、処方箋やカルテなどで「do」を見かけた際は、遠慮なく医師や薬剤師に確認することが大切です。医療現場でのコミュニケーションにおいては、ほんの少しの誤解が大きな問題に発展することもあります。医師と患者さん、あるいは薬剤師との間で、情報を正しく共有し、安全で安心な医療を実現するために、「do」という記号についても正しい理解を深めていきましょう。
用語 | 意味 | 使用場面 | 注意点 |
---|---|---|---|
do | ラテン語で「与える」 医療現場では「用法」「用量」 |
指示や処方の際に使用 例:1日3回 → 3do |
医療従事者以外には馴染みが薄い 誤解を防ぐために患者へ丁寧な説明が必要 |