周期的な痛み、疝痛とは?
病院での用語を教えて
先生、「疝痛(せんつう)」ってどういう意味ですか?漢字が難しくてよく分かりません。
体の健康研究家
そうだね。「疝痛」は難しい漢字だけど、簡単に言うと「急に起こるお腹の強い痛み」のことだよ。特に、痛みが繰り返し起こるのが特徴なんだ。
病院での用語を教えて
繰り返し起こるお腹の痛み…ですか。どんな時に起こるんですか?
体の健康研究家
例えば、赤ちゃんがよく泣く原因の一つに「乳児疝痛」って呼ばれるものがあるよ。赤ちゃんがお腹が痛くて泣いてしまうんだ。大人だと、尿路結石などで疝痛が起きる場合もあるよ。
疝痛とは。
「疝痛(せんつう)」という言葉は、医学や健康の分野で使われる言葉です。これは、繰り返し起こる、発作的な内臓の痛みのことを指します。一般的には「さしこみ」とも呼ばれています。
疝痛の概要
– 疝痛の概要
疝痛は、急激な腹痛を特徴とするありふれた症状です。この痛みは、お腹の中を何かがぎゅっとつかむような、締め付けられるような感覚と表現されることが多く、一般的には「さしこみ」とも呼ばれています。
疝痛を引き起こす原因は様々で、消化器系や泌尿器系など、様々な臓器の病気が考えられます。たとえば、腸の動きが悪くなったり、胆石が胆管につまってしまったり、尿管結石が尿の流れをせき止めたりすることなどが原因となることがあります。
痛みの特徴は原因によって異なり、痛む場所、痛みの強さ、持続時間などが異なります。そのため、疝痛の症状が現れた場合には、自己判断せずに、速やかに医療機関を受診することが重要です。医師は、問診や診察、検査などを通じて、痛みの原因を特定し、適切な治療を行います。
症状 | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
急激な腹痛、締め付けられるような感覚 | 消化器系や泌尿器系の病気(腸の動き悪化、胆石、尿管結石など) | 自己判断せず、速やかに医療機関を受診 |
疝痛の特徴的な症状
疝痛の最も顕著な症状は、痛みの特徴にあります。疝痛の痛みは、まるで波が押し寄せるように、強い痛みが断続的に襲ってくる点が特徴です。痛みの程度は、軽い違和感程度の場合もあれば、耐え難いほどの激痛に襲われる場合もあり、その程度は個人差が大きいと言えるでしょう。痛みの持続時間にもばらつきがあり、数分でおさまることもあれば、数時間にわたって痛みが続くこともあります。
また、疝痛は痛み以外にも、吐き気や嘔吐を伴う場合があります。さらに、症状が悪化すると、冷や汗がだらだらと流れるような発汗や、顔色が青白くなるといった症状が現れることもあります。これらの症状が見られる場合は、疝痛が悪化している可能性が高いため、注意が必要です。特に、発汗や顔面蒼白を伴う場合は、早急に医療機関を受診する必要があるでしょう。
症状 | 詳細 |
---|---|
痛み | 波のように押し寄せるような断続的な痛み。程度や持続時間は個人差がある。 |
吐き気・嘔吐 | 痛みに伴い、出現することがある。 |
冷や汗・顔面蒼白 | 症状悪化の兆候。早急に医療機関を受診する必要がある。 |
疝痛の原因となる病気
疝痛は、お腹や腰などに急に起こる激しい痛みのことで、様々な病気が原因となって引き起こされます。ここでは、疝痛を引き起こす代表的な病気について詳しく解説していきます。
まず、消化器系の病気では、腸閉塞や胆石症、胆嚢炎、膵炎などが疝痛の原因として挙げられます。腸閉塞は、腸の内容物が詰まってしまう病気で、激しい腹痛や吐き気、嘔吐を引き起こします。腸閉塞の原因としては、腸の癒着や腫瘍、腸重積などが考えられます。また、胆石症は、胆汁に含まれる成分が固まって結石となり、胆嚢や胆管に詰まってしまう病気です。脂肪分の多い食事を摂った後などに、みぞおちや右の肋骨の下あたりに激しい痛みが生じます。胆嚢炎は、この胆石が原因となって胆嚢に炎症が起こる病気で、発熱や吐き気を伴うこともあります。さらに、膵臓に炎症が起こる膵炎も、疝痛の原因となります。膵炎は、アルコールの過剰摂取や胆石などが原因で起こり、みぞおちの奥に感じる激しい痛みが特徴です。
次に、泌尿器系の病気では、尿路結石が疝痛の原因となることがあります。尿路結石は、尿管に結石が詰まる病気で、腰や背中、脇腹などに激痛が走り、時に吐き気や血尿を伴うこともあります。
このように、疝痛を引き起こす病気は多岐にわたります。疝痛は、命に関わる病気のサインである可能性もあるため、我慢せずにすぐに医療機関を受診することが大切です。
病気の分類 | 病気名 | 原因 | 症状 |
---|---|---|---|
消化器系の病気 | 腸閉塞 | 腸の癒着、腫瘍、腸重積など | 激しい腹痛、吐き気、嘔吐 |
胆石症 | 胆汁の成分が固まって結石となり、胆嚢や胆管に詰まる | 脂肪分の多い食事後のみぞおちや右肋骨の下あたりの激しい痛み | |
胆嚢炎 | 胆石が原因で胆嚢に炎症が起こる | 発熱、吐き気を伴うこともある | |
膵炎 | アルコールの過剰摂取、胆石など | みぞおちの奥に感じる激しい痛み | |
泌尿器系の病気 | 尿路結石 | 尿管に結石が詰まる | 腰、背中、脇腹などに激痛、吐き気、血尿を伴うことも |
疝痛が疑われる場合の対処法
突然の激しい腹痛、いわゆる疝痛。これは、命にかかわる病気のサインである可能性も秘めています。そのため、安易に痛み止めなどで我慢しようとせず、速やかに医療機関を受診することが重要です。
疝痛は、その痛み方から、比較的軽い病気と勘違いされがちです。しかし、その原因は様々で、消化器系の病気から、泌尿器系の病気、循環器系の病気まで、幅広い病気が考えられます。中でも注意が必要なのは、虫垂炎や腸閉塞、大動脈解離などの緊急手術を必要とする病気です。これらの病気は、放置すると命に関わる危険性が高く、一刻も早い適切な処置が求められます。
特に、高熱や血便、意識障害を伴う場合は、重症化している可能性が高いため、迷わず救急車を要請してください。また、市販の鎮痛剤の中には、病状を悪化させる可能性のあるものもあるため、自己判断での服用は避け、必ず医師の診断と指示に従ってください。
疝痛とは | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
突然起こる激しい腹痛 | 命にかかわる病気の可能性 様々な病気が原因 |
我慢せず医療機関へ 自己判断で服薬しない |
疝痛の予防方法
激痛を伴う疝痛は、生活習慣の改善によって予防できる場合があります。疝痛の中でも、特に尿路結石は、水分を十分に摂ることで予防することができます。人間の体はほとんどが水分でできており、水分が不足すると、尿が濃縮され、結石ができやすくなってしまいます。こまめな水分補給を心がけ、尿量を増やすことで、結石の形成を防ぐ効果が期待できます。
また、胆石症は、脂肪分の多い食事を控えることで予防することができます。胆石は、胆汁中のコレステロールが結晶化してできます。脂肪分の多い食事は、コレステロールの分泌を増加させるため、胆石ができやすくなってしまいます。バランスの取れた食事を心がけ、食物繊維を多く摂ることで、胆汁の分泌を促し、胆石の予防に繋がります。
さらに、ストレスを溜めないことも、疝痛の予防には重要です。ストレスは、自律神経のバランスを崩し、様々な体の不調を引き起こします。疝痛の中には、ストレスが原因で起こるものもあると考えられています。規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとることで、ストレスを軽減し、疝痛のリスクを減らすことができます。
日頃から健康的な生活習慣を意識することで、疝痛のリスクを減らし、健康な体を維持しましょう。
疝痛の種類 | 予防策 | メカニズム |
---|---|---|
尿路結石 | 水分を十分に摂る | – 水分不足は尿を濃縮し、結石を形成しやすくする – 水分摂取は尿量を増やし、結石形成を防ぐ |
胆石症 | 脂肪分の多い食事を控える バランスの取れた食事 食物繊維を多く摂る |
– 脂肪分の多い食事はコレステロール分泌を増やし、胆石ができやすくなる – バランスの取れた食事と食物繊維は胆汁分泌を促し、胆石予防になる |
ストレス性の疝痛 | ストレスを溜めない 規則正しい生活 十分な睡眠 |
– ストレスは自律神経のバランスを崩し、疝痛の原因となる – 規則正しい生活と十分な睡眠はストレス軽減になり、疝痛リスクを減らす |