腫瘍の悪性度とは?
- 悪性度とは
悪性度は、腫瘍がどれだけ正常な細胞や組織と異なり、周囲に広がる可能性があるかを示す指標です。
簡単に言うと、腫瘍の“攻撃性”を評価したものです。
私たちの体は、常に新しい細胞が生まれ、古い細胞が死んでいくことでバランスを保っています。細胞の増殖と死は、通常は厳密にコントロールされています。
しかし、がん細胞はこのコントロールを失い、無秩序に増殖します。
さらに、がん細胞は周囲の組織に浸潤したり、血液やリンパ液の流れに乗って離れた場所に転移したりする性質を持っています。
悪性度は、これらのがん細胞の異常な増殖能力や浸潤・転移の可能性の高さを表すもので、がんの診断や治療方針の決定に非常に重要な要素となります。
悪性度が高いほど、がんは進行が速く、治療が困難になる傾向があります。
悪性度は、通常、顕微鏡でがん細胞を観察し、その形態や増殖の仕方などから評価します。
評価にはいくつかの基準があり、がんの種類によっても異なります。
医師は、悪性度を考慮しながら、患者さんにとって最適な治療法を選択していきます。