血液

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免疫の立役者:B細胞の働き

私たちの体には、ウイルスや細菌などの病原体や、体内で発生するがん細胞から身を守る、免疫という優れた防御システムが備わっています。この免疫システムにおいて、中心的な役割を担うのがリンパ球です。リンパ球は、血液やリンパ液に乗って体中を巡り、異物を発見すると攻撃します。 リンパ球には、大きく分けてT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の3種類が存在します。それぞれの細胞は、異なる方法で異物を攻撃し、私たちの体を守っています。 T細胞は、免疫反応の中心的な役割を担っています。ヘルパーT細胞は、他の免疫細胞を活性化することで、免疫反応全体を指揮します。キラーT細胞は、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を直接攻撃して破壊します。 B細胞は、抗体と呼ばれるタンパク質を作り出すことで異物を攻撃します。抗体は、特定の異物と結合し、その異物を無力化したり、他の免疫細胞による攻撃の標的にしたりします。 NK細胞は、生まれつき備わっている免疫システムの一部で、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を早期に発見し、攻撃します。NK細胞は、他の免疫細胞のように特定の異物を認識する必要がないため、即座に攻撃を開始することができます。
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血液透析における生命線:ブラッドアクセス

- ブラッドアクセスとは血液透析を受ける患者さんにとって、ブラッドアクセスは、まさに生命線とも言える重要なものです。血液透析は、腎臓の機能が低下した際に、体内の血液を一度体外へ取り出し、人工的に老廃物や余分な水分を取り除いた後、再び体内に戻す治療法です。ブラッドアクセスは、この治療において、血液を体外循環させるための重要な役割を担っています。体外への血液の出入り口となるブラッドアクセスは、具体的には、動脈と静脈を体内または体外でつなぎ合わせることで作られます。このつなぎ目によって、血液透析に必要な大量の血液を、体外へ取り出したり、体内に戻したりすることができるのです。ブラッドアクセスには体内型と体外型の二つの種類があり、それぞれに利点と欠点があります。体内型は、自分の血管同士を手術でつなぎ合わせて作るため、異物を体内に埋め込む必要がありません。しかし、血管が成熟するまでには時間がかかり、すぐに使用できないという側面もあります。一方、体外型は人工血管を用いるため、手術後すぐに使用できます。しかし、感染症のリスクや、定期的な交換が必要となるなど、注意すべき点も存在します。いずれの方法でブラッドアクセスを作成するかは、患者さんの状態や生活スタイルなどを考慮して、医師とよく相談の上で決定されます。血液透析を安全かつ円滑に行うためには、ブラッドアクセスに対する正しい理解と、日頃からの適切な管理が欠かせないと言えるでしょう。
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